PHPの将来性はある?今後の需要・年収と市場価値を高める方法を解説

「PHPは時代遅れ」「これから需要がなくなる」といった情報を目にして、このままPHPを続けてよいのか判断に迷う方は少なくありません。

結論として、PHPの需要がすぐになくなる可能性は低いものの、PHPだけに依存したキャリアには注意が必要です。PHPは現在もWebサイトやWebサービスの開発で広く使われており、WordPressや既存システムの保守・改修といった仕事も残っています。

一方で、Webサイトでの利用率は長期的に見ると低下しており、AI開発やデータ分析のようにPHP以外の言語が選ばれやすい領域もあります。PHPを扱えることだけを強みにすると、転職先の選択肢が限られる場面も出てきます。

この記事では、PHPの需要が今後も続くと考えられる理由と、将来性が不安視される理由の両方を最新のデータから整理します。あわせて、PHPエンジニアの年収や今後身につけたいスキル、転職を検討するタイミングまで解説します。

株式会社ウェヌシス代表取締役 成田大輝様

株式会社ウェヌシス代表取締役
成田大輝

株式会社ウェヌシス代表取締役として、ひとり情シス・兼任情シスなど多忙な担当者の知識アップデートをサポートする研修事業を手掛ける。自身も2度の転職経験を持ち、その体験を活かして年間100本以上の転職・キャリア記事を執筆。実務体験に基づく教育と執筆活動で、IT分野の人材育成とキャリア形成を後押ししている。

保有資格

  • 情報技術能力検定試験 2級
  • MOS Excel 2016
  • ITパスポート試験
  • 情報セキュリティマネジメント試験
  • 基本情報技術者試験
目次

PHPの将来性はある?今後も需要は続くと考えられる

PHPの需要がすぐになくなる可能性は低いものの、PHPだけに依存したキャリアには注意が必要です。現在の利用状況と長期的な変化の両方を見ると、この2つは同時に成り立ちます。

まず、現在の利用状況を確認します。Webサイトで使われているサーバーサイドプログラミング言語の調査では、PHPがもっとも高い比率を占めています。

サーバーサイド言語利用比率
PHP70.3%
JavaScript7.2%
Ruby7.0%
Java5.4%
Scala5.1%
ASP.NET4.2%

※出典:W3Techs「Usage Statistics and Market Share of Server-side Programming Languages for Websites」

W3Techsの2026年8月22日時点の調査によると、サーバーサイド言語が判別できたWebサイトのうち、70.3%がPHPを使用しています。2位のJavaScript(7.2%)とは大きな差があり、Webサイトの実装でもっとも多く使われている状態が続いています。

この数値は「サーバーサイド言語が判別できたWebサイト」を母数とした利用比率です。PHPエンジニアの求人数や採用需要の割合を示すものではないため、そのまま転職市場の状況として読み替えることはできません。

一方で、長期的な変化にも目を向ける必要があります。この比率は過去10年ほどをかけてゆるやかに低下しており、現行の水準は当時より下がっています。またW3Techsは2026年7月27日に、JavaScriptがRubyを抜いてサーバーサイド言語の2位になったと報告しており、PHP以外の選択肢が実際に使われる場面は増えています。

※参考:W3Techs「Historical trends in the usage statistics of server-side programming languages for websites」

つまり、PHPで書かれたWebサイトやシステムは大量に稼働しており、それらが短期間で他の言語に置き換わることは考えにくい状況です。ただし、新しく開発されるシステムで必ずPHPが選ばれるとは限りません。

判断すべきなのは「PHPを続けるか、やめるか」ではなく、PHPを土台にしたうえで何を足していくかです。

PHPの需要が今後も続くと考えられる理由

PHPの需要が今後も一定量残ると考えられる理由は、現在稼働しているシステムの多さと、それらを維持するための仕事が続く点にあります。新しく開発される案件だけでなく、すでに動いているものを支える仕事も転職市場では求人になります。

ここでは、需要が続くと考えられる理由を4つ解説します。

  • Webサイト・Webサービスで現在も広く使われている
  • WordPress・既存システムの保守や改修需要がある
  • PHPを扱う求人が現在も存在する
  • PHP自体の開発・アップデートが続いている

Webサイト・Webサービスで現在も広く使われている

PHPは、企業サイトやメディア、ECサイトなど、WebサイトやWebサービスを支える用途で現在も広く使われていますす。特定の業界に偏らず、幅広い場面で採用されている点が需要の土台になっています。

PHPが使われる主な用途は以下のとおりです。

  • 企業サイト・オウンドメディアなどのWebサイト構築
  • ECサイトのカート機能・商品管理
  • 会員登録・ログイン・問い合わせフォームなどの機能開発
  • 予約管理や在庫管理といった業務システムのWeb画面

規模の面でも幅があります。W3Techsは、PHPを使用している代表的なサイトとしてWikipedia、Facebook、Internet Archiveなどを挙げており、アクセス数の多い大規模サイトでも稼働しています。

※出典:W3Techs「Usage Statistics and Market Share of PHP for Websites」Popular sites using PHP(2026年8月22日時点)

小規模なコーポレートサイトから大規模サービスまで扱える点は、開発を依頼する企業側から見ると人材を確保しやすいという利点にもなります。この用途の幅広さも、PHPを扱う仕事が一定量あり続ける理由のひとつです。

WordPress・既存システムの保守や改修需要がある

WordPressや既存のPHPシステムには、新規開発とは別に保守・改修の仕事が継続して発生します。すでに動いているものを維持する仕事も、求人としては一定量存在します。

まずWordPressです。W3Techsの調査によると、2026年8月22日時点でWordPressは全Webサイトの40.7%で使われており、CMSに限れば58.9%を占めています。

WordPressはPHPで動作するため、テーマやプラグインのカスタマイズ、表示不具合の調査といった作業にはPHPの知識が必要になります。

※出典:W3Techs「Usage Statistics and Market Share of Content Management Systems」(2026年8月22日時点)

もうひとつが、PHPのバージョンアップに伴う改修です。PHPは各バージョンの公開から4年でサポートが終了しますが、稼働中のサイトには終了済みのバージョンが残っています。

PHPのバージョンPHP利用サイトに占める比率公式のサポート状況
8系63.1%8.2〜8.5はサポート対象(8.0・8.1は終了)
7系28.9%サポート終了
5系7.9%サポート終了
4系0.1%サポート終了

※出典:
W3Techs「Usage Statistics and Market Share of PHP for Websites」Versions of PHP(2026年8月22日時点)
The PHP Group「PHP: Supported Versions」(2026年8月22日時点)

7系と5系を合わせると、PHPを使うサイトの約37%がサポートの終了したバージョンで動いている計算になります。サポートが終了したバージョンはセキュリティ修正が提供されないため、企業はいずれ移行を検討することになります

この移行作業には、既存のコードを読み解いて修正できる人材が必要です。

新しく作る仕事だけでなく、こうした維持・移行の仕事があることも、PHPの需要が続くと考えられる理由のひとつです。

PHPを扱う求人が現在も存在する

PHPが使われるWeb系の開発職では、求人数が求職者数を上回る状態が続いています。公的な求人統計からも、採用需要があることを確認できます。

厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」によると、PHPが使われるWeb系開発が含まれる職業分類「ソフトウェア開発技術者(WEB・オープン系)」の統計は以下のとおりです。

項目数値
ハローワークの有効求人倍率(令和7年度)2.54倍
求人賃金・月額(令和7年度)36.4万円(前年度差+1.3万円)
就業者数(令和2年国勢調査)389,760人

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」システムエンジニア(受託開発)統計データ(2026年8月時点)

有効求人倍率2.54倍は、求職者1人に対して2件以上の求人がある状態を示します。求人賃金も前年度から上昇しており、人材需要の一つの参考材料になります。

この統計は「WEB・オープン系」という職業分類の数値であり、PHPだけを対象としたものではありません。Java・Python・Rubyなど他の言語を扱う求人も含まれます。

PHPに限定した公的な求人統計は公表されていませんが、転職サイトや転職エージェントでは、PHPやLaravelの経験を条件に挙げた求人が継続して掲載されています。

実際の求人数はサービスごとに異なります。PHPエンジニアの転職で活用したい転職サービスで確認してください。

なお、求人数は景気や企業の採用計画によって変動します。現時点で求人があることと、数年後も同じ水準が続くことは別の話である点には注意が必要です。

PHP自体の開発・アップデートが続いている

PHPは現在も年1回のペースで新しいバージョンが公開されており、言語としての開発が止まっている状態ではありません。将来性を判断するうえで、開発が継続しているかどうかは重要な材料になります。

PHPの開発元であるThe PHP Groupは、各バージョンのサポート期間を公開しています。初回リリースから2年間はバグ修正とセキュリティ修正の両方が提供され、その後2年間は重大なセキュリティ問題への対応が続きます。合計4年でサポートが終了する仕組みです。

バージョン初回リリースバグ修正を含む
サポート終了
セキュリティ対応
終了
PHP 8.52025年11月20日2027年12月31日2029年12月31日
PHP 8.42024年11月21日2026年12月31日2028年12月31日
PHP 8.32023年11月23日2025年12月31日2027年12月31日
PHP 8.22022年12月8日2024年12月31日2026年12月31日

※出典:The PHP Group「PHP: Supported Versions」(2026年8月22日時点)

直近4バージョンを見ると、いずれも1年前後の間隔でリリースされています。開発が終了した言語では、こうした定期的なリリースもサポート期限の公開も行われません。

新しいバージョンが出続けることは、実務にも影響します。企業は動いているシステムをサポート対象のバージョンに保つ必要があるため、移行やテストの作業が定期的に発生します。この点も、PHPを扱える人材が求められ続ける理由のひとつです。

PHPの将来性が不安視される理由

PHPが「時代遅れ」「オワコン」と言われる背景には、需要の消滅とは別の事情があります。需要の裏側にある注意点を3つ解説します。

いずれも「PHPの仕事がなくなる」という話ではなく、PHPだけを強みにした場合に生じる制約に関わる内容です。

  • Webでの利用率は長期的に低下している
  • PHPが中心になりにくい開発領域もある
  • PHPだけの経験では転職先が限定されやすい

Webでの利用率は長期的に低下している

PHPのWebサイトでの利用率は、長い年月をかけてゆるやかに低下しています。現在ももっとも多く使われている一方で、比率そのものは下がり続けている状態です。

W3Techsは2025年6月に公開した解説記事のなかで、PHPの利用率が約80%から74%へゆるやかに低下していると説明しています。そして2026年8月22日時点の数値は70.3%です。

※出典:
W3Techs「Web Technology Trends – June 2025」Server-side Languages
W3Techs「Usage Statistics and Market Share of Server-side Programming Languages for Websites」(2026年8月22日時点)

低下の背景について、W3Techsは同じ記事で次のように整理しています。

  • 主要なオープンソースCMSはいずれもPHPで作られており、これがPHPの高い比率を支えている
  • 一方で、近年伸びているShopify・Wix・Squarespace・Webflowといったサービスは、PHPで作られていない
  • PHPの比率を支えてきたWordPressも、利用率の伸びは止まっている

つまり、既存のPHPサイトが他の言語に置き換えられているというより、新しく作られるサイトの受け皿がPHP以外のサービスに移っていることが、比率の低下につながっています

ただし、この変化は10年単位でゆっくり進むものです。数年のうちにPHPの仕事が急になくなるという性質の話ではありません。判断材料として押さえておきたいのは、新規開発でPHPが選ばれない場面が少しずつ増えているという点です。

PHPが中心になりにくい開発領域もある

AI開発やデータ分析といった領域では、PHP以外の言語が標準的に使われています。PHPが強いのはWebサイトやWebサービスの構築であり、すべての開発領域をカバーする言語ではありません。

開発者を対象とした調査を見ると、Webサイトでの利用率とは異なる傾向が表れます。

言語過去1年に本格的に使用した人の割合
JavaScript66.0%
HTML/CSS61.9%
SQL58.6%
Python57.9%
TypeScript43.6%
Java29.4%
PHP18.9%

※出典:Stack Overflow「2025 Developer Survey」Technology – Most popular technologies(回答者31,771人)

W3Techsが公表しているWebサイトでの利用率(70.3%)と数値が大きく異なりますが、これは調査の対象が違うためです。

W3Techsは稼働中のWebサイトを調べたもので、こちらは開発者本人が何を使っているかを尋ねた調査です。すでに動いているサイトの数と、開発者が日々扱う言語の分布は一致しません。

同調査では、PythonがAI・データサイエンス・バックエンド開発の中心的な言語となっており、2024年から2025年にかけて使用率が7ポイント上昇したと報告されています。AI関連の開発需要が伸びている領域では、PHPは選択肢に入りにくいのが実情です。

Web以外でも同様のことがいえます。スマートフォンアプリの開発では、iOSではSwift、AndroidではKotlinが標準的に使われており、PHPが担う範囲ではありません。

PHPは「Webの領域に強い言語」であり、「あらゆる開発に使える言語」ではないという整理になります。AI・データ分析・アプリ開発などに関心がある場合は、PHP以外の言語を学ぶ必要が出てきます。

PHPだけの経験では転職先が限定されやすい

PHPのコードを書けることだけでは、応募できる求人の範囲が狭くなります。実際の求人は、PHPと他の技術や工程を組み合わせた条件で募集されることが多いためです。

厚生労働省のjob tagによると、PHPが使われるWeb系開発の職業では、コーディング以外の工程も高い割合で実施されています。

業務内容実施している人の割合
顧客と検討し、どのようなシステムにするか決める(要件定義)93.0%
データベースの設計や外部システムとの連携、画面構成を固める(基本設計)94.7%
データ形式や内部処理の方法を決め、設計書を作成する(詳細設計)94.7%
実際のデータを投入し、システム全体の動きをテストする(総合テスト)96.5%
作業スケジュールやタスクを管理する94.7%

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」システムエンジニア(受託開発)タスク(2026年8月時点)

いずれも9割以上の人が実施しており、設計やテスト、進行管理は例外的な業務ではありません。企業側から見ると、コードを書く工程だけを担当してきた人は、任せられる範囲が限られると判断されることになります。

ただし、これは本人の努力だけで決まる問題ではありません。担当できる工程は、現在の職場での役割分担や案件の規模に左右されます。

  • 詳細設計書どおりに実装する役割で固定されており、設計工程に関われない
  • 特定のシステムの保守だけを長く担当しており、新規開発の経験が積めない
  • 使用技術が古いバージョンのまま更新されず、現在の求人条件と差が開いている

こうした状況にある場合、社内で経験を広げられるかを確認したうえで、難しければ転職市場で選択肢を見るという判断もあります。

将来性の高いPHPエンジニアになるために身につけたいスキル

PHPを軸にキャリアを続けるうえで有効なのは、PHPと組み合わせて担当範囲を広げるスキルです。前提としてPHPの文法や制御構文、オブジェクト指向といった基礎・応用力は必要ですが、それだけでは対応できる求人が限られます。

ここでは、身につけることで選択肢が広がる4つの領域を確認します。

  • Laravelなどのフレームワーク
  • DB・JavaScriptなどWeb開発の周辺技術
  • AWS・Dockerなどクラウド/開発基盤
  • 設計・テスト・上流工程の経験

すべてを一度に習得する必要はありません。現在の業務で扱っているものから順に広げていく方法が現実的です。

Laravelなどのフレームワーク

実務でのPHP開発は、フレームワークを使って進めるのが一般的です。求人でも「PHP(Laravel)」のように、フレームワークを指定した条件で募集されることが少なくありません。

フレームワークとは、Webアプリケーションを作るうえで共通して必要になる仕組みをまとめた土台です。PHPではLaravel、CakePHP、Symfonyなどが使われています。

データベース操作・ユーザー認証・ルーティング・テストといった機能があらかじめ用意されており、これを使うことで開発の進め方が標準化され、複数人での開発や引き継ぎがしやすくなるため、企業側は経験者を求めます。

このうち、現在の求人で指定されることがもっとも多いのがLaravelです。CakePHPやSymfonyは、稼働年数の長いシステムで採用されている例が多く、保守・改修の案件で必要になります。

学習の順序としては、現在の職場で使っているフレームワークがあれば、それを深めるのが実務に直結します。特に使っていない場合は、求人での指定が多いLaravelから触れておくと、応募できる求人の幅を確認しやすくなります。

なお、フレームワークは1つを深く扱えれば、他のフレームワークへ移る際の土台になります。設計の考え方や機能の分け方には共通点が多く、まったくの未経験から始めるのとは進み方が異なります

DB・JavaScriptなどWeb開発の周辺技術

PHPで作るWebアプリケーションは、単体では成立しません。データを保存するデータベースと、画面側で動くJavaScriptを合わせて理解しておくことで、担当できる範囲が広がります。

まずデータベースです。PHPの処理の多くはデータの登録・検索・更新であり、SQLを書けること、そしてテーブル設計の意図を読み取れることが実務では欠かせません。開発者を対象とした調査では、以下のデータベースが多く使われています。

データベース使用しているプロの開発者の割合
PostgreSQL58.2%
MySQL39.6%
SQLite36.9%
Microsoft SQL Server30.9%
MariaDB21.7%

※出典:Stack Overflow「2025 Developer Survey」Technology – Databases(プロの開発者21,126人)

PHPの案件ではMySQLやMariaDBが使われることが多い一方、PostgreSQLを採用する企業も増えています。1つを深く扱えれば他へ移りやすいため、まずは現在の職場で使っているものから理解を深めるのが効率的です。

次にJavaScriptです。同調査では、JavaScriptを本格的に使用した開発者は66.0%ともっとも多く、TypeScriptも43.6%を占めています。PHPがサーバー側の処理を担う一方、画面上の動きはJavaScriptが担当するため、両方を扱えると画面から処理まで一貫して対応できます。

このほか、実務で前提となる技術として次のものがあります。

  • HTML/CSS:画面の構造と見た目を扱う。PHPのテンプレートを書く際に必要になる
  • Git:変更履歴の管理とチームでの共同作業に使う。ほぼすべての開発現場で使われている
  • Linuxコマンド:サーバー上でのログ確認やファイル操作に使う

いずれもPHPと同時に使う場面が多く、日々の業務のなかで少しずつ扱えるようになる領域です。

AWS・Dockerなどクラウド/開発基盤

コードを書く工程だけでなく、アプリケーションが動く環境まで理解しておくと、任せられる範囲が広がります。現在のWeb開発では、クラウド上にシステムを構築するケースが大半を占めています。

厚生労働省のjob tagでは、Web系の開発について、以前は顧客のサーバー上に構築することが多かったものの、近年はクラウドの利用が広がり、クラウド上にシステムを構築する仕事が大半になっていると説明されています。

よく使う道具としても、AWSやGCPといったクラウドサービスが挙げられています。

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」システムエンジニア(受託開発)どんな仕事?(2026年8月時点)

開発者を対象とした調査でも、クラウドや開発基盤のツールは広く使われています。

ツール・サービス使用しているプロの開発者の割合
Docker73.8%
Amazon Web Services(AWS)45.9%
Kubernetes30.1%
Microsoft Azure27.2%
Google Cloud24.3%

※出典:Stack Overflow「2025 Developer Survey」Technology – Cloud development(プロの開発者20,070人)

Dockerは73.8%と、プロの開発者の7割以上が使用しています

Dockerは開発環境をパッケージとしてまとめる仕組みで、「自分の環境では動くのに、他の人の環境では動かない」という状態を防ぐために使われます。チーム開発では前提となっている現場が多く、扱えると参加できる案件が広がります。

クラウドについては、AWSの使用率がもっとも高い状況です。PHPエンジニアの場合、サーバーの構築や運用まで一人で担うケースは多くありませんが、アプリケーションがどこでどう動いているかを把握できると、障害時の調査や設計の判断に関われるようになります

学習の順序としては、まず現在の職場で使っているクラウドや開発環境の構成を把握するところから始められます。手を動かして学びたい場合は、Dockerがローカル環境だけで試せるため取り組みやすい領域です。

設計・テスト・上流工程の経験

設計やテスト、要件定義といった工程の経験は、使用する言語が変わっても評価されます。特定の言語に紐づかないため、PHP以外の環境へ移る場合でも実績として扱われます。

厚生労働省のjob tagによると、Web系開発の職業では、設計やテスト、進行管理を9割以上の人が実施しています。これらの工程を担当した経験は、PHPの求人だけでなく、他の言語を使う企業への応募でも判断材料になります

主な工程と、経験として評価される内容は以下のとおりです。

工程経験として扱われる内容
要件定義顧客や社内の依頼者から要望を聞き取り、システムで実現する内容を決める。開発チームや顧客との調整力が必要になる工程
基本設計・詳細設計データベースの構成、外部システムとの連携方法、画面構成、内部処理の方法を決めて設計書にまとめる
テストテスト計画を立て、単体テスト・結合テスト・総合テストを実施し、不具合の修正まで管理する
進行管理・リーダー経験作業スケジュールやタスクを管理する。メンバーへの作業依頼や進捗の確認を含む

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」システムエンジニア(受託開発)タスク(2026年8月時点)

同サイトでは、システムエンジニアについて3年目頃に一人で詳細設計を書けるようになり、5年目頃に基本設計を含む開発全体を担当できるようになるとされています。順序としては、詳細設計から関わる形が現実的です。

現在の担当が実装工程のみである場合、いきなり要件定義を任されることは多くありません。まずは詳細設計の内容を読み込み、設計の意図を理解したうえで実装する。次にテスト計画の作成に関わる。こうした段階を踏むことで、担当できる工程を広げやすくなります。

もう一点、工程に関わらず評価されるのが、エラーや課題を自力で調査して改善する力です。原因の特定が早い人ほど、設計やテストの判断も任されやすくなります。日々の不具合対応も、経験として積み上がる領域です。

PHPエンジニアの年収と転職で評価されやすい経験

PHPエンジニアの年収は、経験年数や担当する工程によって幅があります。同じPHPを扱う仕事でも、実装のみを担当する場合と設計や上流工程まで関わる場合とでは、提示される条件が変わります。

ここでは、年収の目安と、転職市場で評価につながりやすい経験、そして転職を検討する判断基準を確認します。

PHPエンジニアの年収目安

PHPが使われるWeb系開発職の平均年収は、厚生労働省の調査では578.5万円です。給与所得者全体の平均と比べると高い水準にあります。

区分平均年収
ソフトウェア開発技術者(WEB・オープン系)578.5万円
給与所得者全体(日本)478万円

※出典:
厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」システムエンジニア(受託開発)統計データ(令和7年賃金構造基本統計調査より作成・2026年8月時点)
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

PHPだけを対象とした公的な年収統計は公表されていないため、PHPを含むWeb系開発職全体の目安として確認してください

年収には、担当する工程やスキルレベルによって幅があります。job tagでは、ITSS(ITスキル標準)のレベル別に年収の範囲が公開されています。

ITSSレベル年収の範囲
レベル1〜2420万円〜620万円
レベル3450万円〜700万円
レベル4500万円〜780万円
レベル5以上600万円〜950万円

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」システムエンジニア(受託開発)スキルレベル別給与データ〈設計・構築〉(2026年8月時点)
※金額は第一四分位から第三四分位の範囲。厚生労働省が2023年度に実施した委託調査に基づく

レベルが上がるにつれて、下限・上限ともに引き上がっています。レベル1〜2とレベル5以上では、範囲の上限に330万円の差があります。

担当する職種によっても状況は変わります。ハローワークの求人データでは、実装を中心とする「プログラマー」と、設計から関わる「システムエンジニア(受託開発)」で、求人の状況に差が出ています。

職業求人賃金(月額)有効求人倍率
システムエンジニア(受託開発)36.4万円2.54倍
プログラマー33.9万円0.98倍

※出典:
厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」システムエンジニア(受託開発)ハローワーク求人統計データ(令和7年度)
厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」プログラマー ハローワーク求人統計データ(令和7年度)

実装を中心とする職種では有効求人倍率が0.98倍にとどまり、求職者数と求人数がほぼ同数です。一方、設計から関わる職種では2.54倍と、求人が求職者を大きく上回っています。求人賃金にも月額2.5万円の差があります。

同じPHPを扱う仕事でも、どの工程を担当するかによって条件が変わることがわかります。年収を判断材料にする場合は、平均値だけでなく、自分がどの範囲を担当しているかとあわせて確認するようにしましょう。

年収・市場価値を高めやすい経験

年収に反映されやすいのは、担当できる工程の広さと、扱える技術の範囲です。実装だけを担当する状態から、設計や環境まで関われる状態へ移ることで、対象となる求人の条件が変わります。

厚生労働省のjob tagでは、ITSSレベルごとに求められる業務の範囲が整理されており、レベルが上がるほど年収の範囲も引き上がります。評価につながりやすい経験を、4つの観点に分けて確認します。

経験の種類評価される理由
設計・上流工程顧客や社内の依頼者と要件を詰められる人材は限られる。実装の指示を受ける側から、指示を出す側へ役割が変わる
データベース設計テーブル構成は後から変更しにくく、性能や保守性に長く影響する。設計を任せられるかどうかが判断材料になる
クラウド・開発基盤アプリケーションが動く環境まで把握していると、障害対応や構成の判断に関われる。担当範囲が開発工程の外へ広がる
リーダー経験スケジュールやタスクの管理、メンバーへの作業依頼は、実装スキルとは別に評価される。管理職への道筋にもつながる

このうち、まず取り組みやすいのは現在の業務のなかで担当範囲を少しずつ広げることです。詳細設計の内容を読み込んで意図を理解する、テスト計画の作成に関わる、といった形であれば、役割を大きく変えなくても始められます。

特定の業界での開発経験も評価につながります。job tagでは、Web系開発の職業について、情報システムの技術と知識に加えて、対象となる業界の業務に関する詳細な知識が必要と説明されています。金融、医療、物流など、扱ってきた業務領域の知識は、同じ業界の求人で強みになります。

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」システムエンジニア(受託開発)就業するには?(2026年8月時点)

なお、これらの経験があれば必ず年収が上がるわけではありません。同じ経験でも、企業の規模や事業内容によって提示される条件は異なります。自分の経験がどう評価されるかを確認したい場合は、実際の求人条件と照らし合わせる必要があります。

PHP・バックエンドに限定せず、Webエンジニア全体の転職情報を確認したい場合は以下の記事も参考にしてください。

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転職を検討するタイミング

転職を検討する材料になるのは、現在の職場で担当できる工程や扱える技術が広がる見込みがあるかどうかです。年収の不満そのものよりも、経験を積める環境かどうかが判断の軸になります。

以下のような状態が続いている場合、現在の職場で経験の幅を広げることが難しい可能性があります。

  • 実装工程のみの担当が固定されており、設計に関わる機会がない
  • 同じシステムの保守を長く担当しており、新しい技術に触れる場面がない
  • 使用しているPHPやフレームワークのバージョンが古いまま更新されていない
  • 社内に相談できる相手がおらず、技術的な判断を確認する手段がない

ただし、こうした状態に当てはまるからといって、すぐに転職が必要になるわけではありません。まず確認したいのは、社内で状況を変えられるかどうかです。

社内で試せる方法には、次のようなものがあります。

  • 上長に、担当したい工程や関わりたい案件を伝える
  • PHPのバージョンアップやフレームワーク導入を、業務改善として提案する
  • 異動や別チームへの参加が可能か確認する
  • 社内の勉強会や研修制度が利用できるか確認する

これらを試したうえで見込みが立たない場合に、転職市場を確認するという順序になります。求人票には求められる経験や年収の範囲が書かれているため、自分の経験がどう扱われるかを把握する材料になります

転職市場を確認することと、実際に転職することは別です。応募や面談まで進まなくても、求人条件を見るだけで現在の立ち位置を確認できます。判断に必要な情報を集めたうえで、動くかどうかを決める形が現実的です。

なお、求人の状況は時期によって変動します。特定の時期を待つよりも、経験の幅が広がる環境かどうかという基準で判断するほうが、条件のばらつきに左右されにくくなります

PHPエンジニアの転職で活用したい転職サービス

自分の経験が転職市場でどう評価されるかを確認する方法のひとつが、転職サービスへの登録です。求人票に書かれた条件と自分の経験を照らし合わせることで、現在の立ち位置を把握できます。

ここでは、PHPを扱うエンジニアが利用しやすい3社を紹介します。登録したからといって転職しなければならないわけではなく、情報収集の段階でも利用できます。
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PHPに限定せず、バックエンドエンジニア全体の転職サービスを比較したい場合は以下の記事も参考にしてください。

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IT転職完全ガイド。IT業界・エンジニアにおすすめの転職エージェント・サイトランキング。未経験向け・年代別・IT営業まで厳選紹介

1:レバテックキャリア

レバテックキャリアの公式ページ

基本情報
運営会社レバテック株式会社
タイプITエンジニア専門転職エージェント
PHPエンジニアの
公開求人数
※2026年8月時点
7,481件
対応エリア全国
年収アップ実績3人に2人が年収70万円アップを実現
レバテックキャリアがおすすめの理由

年間1万回以上の企業訪問で社内情報を収集

社内環境・社員の雰囲気・チームのスキル感など、働きやすい環境かどうかを入社前に知ることができる

希望企業への転職成功率96%

強み発見のテクニカルヒアリングや会社ごとに面接で何を聞かれるのか教えてもらえるので、高い選考通過率が期待できる

利用者の3人に2人が年収70万円アップ

利用者の90%が「アドバイザーの業界知識が豊富」と回答。IT業界の動向に詳しいので、正しい市場価値に合った求人紹介によって年収アップを実現しやすい

PHPエンジニアとしての経験が転職市場でどう評価されるかを確認したい場合、レバテックキャリアが選択肢になります。

PHPエンジニアの公開求人数は7,481件(2026年8月時点)で、使用するフレームワークや開発工程の条件から求人を絞り込めます。LaravelやCakePHPなど、扱ってきた技術に合う案件を確認しやすい環境です。

年間1万回以上の企業訪問により、チームの技術構成や開発環境まで把握しているため、PHPのバージョンや設計への関わり方といった、求人票では読み取りにくい部分も確認できます。

テクニカルヒアリングを通じて強みを言語化し、企業別の面接対策を行うことで、希望企業への転職成功率96%という実績もあります。実際に利用者の3人に2人が年収70万円アップを達成しています。

設計や上流工程まで担当範囲を広げたい人や、現在の経験がどの求人条件に当てはまるかを把握したい人に向いています。

レバテックキャリアはこんな人におすすめ!

  • 社内環境や社員の雰囲気まで入社前に知っておきたい人
  • PHPスキルを活かしてキャリアアップを目指したい人
  • IT業界に精通したアドバイザーから的確なサポートを受けたい人

レバテックキャリア公式HP

◎96%が希望企業へ転職
◎いつでも退会可能

もっと詳しく知る

レバテックキャリアは、ITエンジニアとしての実務経験を活かし、キャリアアップを目指したい人に向いている転職エージェントです。IT職種に詳しいアドバイザーから求人紹介や書類添削、面接対策まで支援を受けられる一方、未経験者や実務経験が浅[…]

レバテックキャリアの良い評判・悪い評判。メリット・デメリット、断られた原因は?

2:Geekly

ギークリーのトップページ

基本情報
運営会社株式会社Geekly
タイプIT・Web・ゲーム業界専門転職エージェント
PHPエンジニアの
公開求人数
※2026年8月時点
3,867件
対応エリア関東の一都三県、関西圏
年収アップ実績
※2026年3月時点
転職成功者の77%が年収アップ
Geeklyがおすすめの理由

転職支援実績22,000件以上&活躍率は86%以上

IT企業の現場の情報を共有するとともに、スキル・経験を活かせる企業を紹介してもらえるので入社後に長く活躍できる

在職中の転職成功率86%

求人紹介・面接対策・スケジュール管理・年収交渉までIT専門アドバイザーが対応するから、IT企業への転職がスムーズ

企業ニーズを押さえた書類添削で転職成功率20%アップの実績あり

IT専門アドバイザーがスキルや経験を棚卸ししてアピールポイントを明確にしてくれるので、選考を通過しやすい書類を作れる

働きながら転職活動を進めたいPHPエンジニアには、Geeklyが選択肢になります。

PHPエンジニアの公開求人数は3,867件(2026年8月時点)で、IT・Web・ゲーム業界に特化した22,000件以上の支援実績があり、入社後の活躍率は86%以上です。現場が求める技術や体制と、エンジニアの経験を照らし合わせたうえで求人を紹介する仕組みが背景にあります。

IT専門のアドバイザーが書類添削から年収交渉、面接日程の調整まで一貫して対応するため、現職が多忙な人でも進めやすく、在職中の転職成功率は86%となっています。

企業ニーズを踏まえた書類添削では、PHPやフレームワークの経験をどう伝えるかを整理できます。実装だけでなく設計やテストにどう関わってきたかを言語化する場面でも活用できます。

働きながら選考を進めたい人や、入社後も長く働ける環境を重視する人に向いています。

Geeklyはこんな人におすすめ!

  • 長く活躍できる働きやすい環境の職場を見つけたい人
  • 働きながら、できるだけ早く転職したい人
  • 大手からベンチャー企業まで幅広く求人を確認したい人

ギークリーのバナー

◎書類添削で転職成功率20%アップ
◎いつでも退会可能

3:Findy

基本情報
運営会社ファインディ株式会社
タイプITエンジニア専門スカウトサービス
PHPエンジニアの
公開求人数
※2026年8月時点
非公開
対応エリア全国
年収アップ実績非公開
Findyがおすすめの理由

GitHub連携でスキルを偏差値化

公開リポジトリの情報から技術力を数値で確認できる。開発言語ごとの偏差値も算出されるため、PHPの評価を単独で把握できる

スキル偏差値と連動した年収予測機能

職種や経験年数も加味して想定年収を算出。現在の年収が市場の水準と比べてどの位置にあるかを確認できる

ユーザーサクセス面談が何度でも無料

エンジニアの転職・キャリアに詳しい担当者に相談できる。面談の場で無理に転職を勧めない方針が公式に示されている

自分の技術力が市場でどう評価されるかを確認したいPHPエンジニアには、Findyが選択肢になります。

GitHubの公開リポジトリを解析してスキルを偏差値で示す仕組みがあり、開発言語ごとの偏差値も確認できます。PHPでどの程度の評価になるかを、求人への応募前に把握できる点が他社との違いです。

スキル偏差値と連動した年収予測機能もあり、職種や経験年数を加味した想定年収が算出されます。現在の年収との差を確認する材料になります。

掲載求人はIT・Web系に限定されており、厳選された800社以上の企業が登録しています。PHPを扱う求人も掲載されており、年収600万円以上のポジションが中心です。

転職意欲がない段階でも、スキル偏差値と年収予測だけを利用できる点も特徴です。ユーザーサクセス面談についても、公式サイトで「面談の場で無理に転職を勧めることはしない」と明記されています。

すぐに転職するかを決めていない段階で、まず自分の立ち位置を確認したい人に向いています。

Findyはこんな人におすすめ!

  • 転職するかを決める前に、自分の市場価値を確認したい人
  • GitHubでの開発実績を評価に反映してほしい人
  • 自社サービス開発企業やスタートアップの求人を見たい人

◎GitHub連携でスキル偏差値を算出
◎転職意欲がなくても利用可能

PHPの将来性に関するよくある質問

PHPは今から学んでも遅くない?

Web開発を目的とするなら、現在も広く使われているため「遅すぎる」とは言えません。ただし、目指す開発領域によって適した言語は変わります。

PHPはWebサイトやWebサービスの構築で使われており、既存システムの保守・改修も含めて仕事が存在します。学習の目的がWeb開発であれば、選択肢から外れる言語ではありません。

一方で、学習段階の人がPHPを扱う割合は高くありません。Stack Overflowの調査で、学習中と回答した人に過去1年間で本格的に開発作業をした言語を尋ねたところ、Pythonが71.8%だったのに対し、PHPは14.5%でした。

※出典:Stack Overflow「2025 Developer Survey」Technology – Most popular technologies(Learning to Code・回答者2,564人)

学習の場でPHPに触れる機会が少ないことは、独学の際に参考になる情報を見つけにくくなる可能性があります。ただし、実務での利用は続いているため、Web開発を目指すうえで不利になるとは限りません。

AI開発やデータ分析を目指すのであればPython、スマートフォンアプリであればSwiftやKotlinというように、目的から逆算して選ぶ形になります。

PHPは「オワコン」「やめとけ」と言われるのはなぜ?

Webサイトでの利用率が長期的に低下していることと、他の言語の選択肢が増えたことが背景にあります。これは「PHPの需要がなくなる」という意味ではありません。

W3Techsの調査によると、PHPの利用率は約80%から74%へ低下したのち、2026年8月22日時点で70.3%となっています。同社は低下の背景として、近年伸びているShopifyやWix、SquarespaceといったサービスがPHPで作られていない点を挙げています。

※出典:
W3Techs「Web Technology Trends – June 2025」Server-side Languages
W3Techs「Usage Statistics and Market Share of Server-side Programming Languages for Websites」(2026年8月22日時点)

ただし70.3%は、依然としてサーバーサイド言語のなかでもっとも高い数値です。比率が下がっていることと、仕事がなくなることは同じではありません。10年単位でゆるやかに進む変化として捉えるのが実態に近い見方です。

未経験からPHPエンジニアに転職できる?

入職時に長い実務経験を求められる職業ではありませんが、応募が集中しやすく、基礎を身につけていることが前提になります

厚生労働省のjob tagによると、プログラマーとして働いている人が必要と考える入職前の実務経験は「特に必要ない」が37.5%でもっとも多くなっています。学歴や資格も、入職にあたって必須とはされていません。

※出典:厚生労働省「職業情報提供サイト(job tag)」プログラマー 入職前の実務経験・就業するには?(2026年8月時点)

一方で、ハローワークの求人統計では、プログラマーの有効求人倍率は0.98倍(令和7年度)です。求職者と求人がほぼ同数であり、設計から関わる職種(2.54倍)と比べて競争が生じやすい状況です。

そのため実際の選考では、プログラミングスクールでPHPを学んだ経験や、独学で作成したポートフォリオなど、判断材料になるものが求められます。基本情報技術者試験などの資格取得も、応募時に示せる材料を増やす方法です。

なお、プログラマーとして一人前と認められ、詳細設計書を読み解いたうえで、その内容の誤りまで指摘できるレベルになるには3〜4年かかるとされています。転職の可否とは別に、経験を積む期間が必要になる点は押さえておいてください。

PHP以外のプログラミング言語も学ぶべき?

目指すキャリアによって判断が変わります。Web開発を続けるなら、別の言語より先に周辺技術を広げるほうが実務に直結します。

Web開発の範囲で担当を広げたい場合、優先度が高いのはJavaScriptやTypeScript、データベース、クラウドといった周辺技術です。これらはPHPと同時に使う場面が多く、扱える求人の幅が広がります。

一方、AI開発やデータ分析に関心がある場合はPython、大規模システムの開発に関わりたい場合はJavaやGoというように、目的に応じて別の言語を検討する形になります。

すべてを同時に学ぶ必要はありません。現在の業務で扱っているものから深めたうえで、担当したい領域に応じて広げていく順序が現実的です。

まとめ|PHPの将来性と、今後のキャリアで押さえたいポイント

PHPの需要がすぐになくなる可能性は低いものの、PHPだけに依存したキャリアには注意が必要です。この記事で確認した内容を整理します。

  • PHPはWebサイトやWebサービスで現在ももっとも多く使われており、WordPressや既存システムの保守・改修の仕事も残っている
  • 一方でWebでの利用率は長期的に低下しており、AI開発やデータ分析ではPHP以外の言語が選ばれている
  • PHPだけを強みにすると応募できる求人が限られるため、周辺技術や開発工程まで担当範囲を広げることが判断の分かれ目になる

担当範囲を広げる方向としては、Laravelなどのフレームワーク、データベースやJavaScript、AWSやDockerといったクラウド・開発基盤、そして設計・テスト・上流工程の経験が挙げられます。

年収は、担当する工程やスキルレベルによって差が出ます。実装のみを担当している状態であれば、詳細設計の理解やテスト計画への関与など、今の業務のなかで広げられる部分から始められます。

現在の職場で経験を広げにくい場合は、上長への相談や異動の確認といった社内での方法を先に試したうえで、見込みが立たなければ転職市場を確認する選択肢があります。求人票に書かれた条件と自分の経験を照らし合わせることで、現在の立ち位置を把握できます。

転職市場を確認することと、実際に転職することは別です。判断に必要な情報を集めたうえで、動くかどうかを決めるようにしましょう。

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PHPエンジニアの転職で活用したい転職サービス

参考サイト