当記事は転職の家庭教師/キャリアコンサルタントの丸井沙紀様に寄稿いただいております。
気がついたら転職回数が多くなっていた。
- 「今から転職活動を始めたら採用されるだろうか」
- 「面接では何を聞かれるだろうか」
- 「書類は通るだろうか」
と不安になりますよね。
そもそも転職回数が多い事は悪いことなのでしょうか?
終身雇用時代は終わったと言われている昨今。転職をすることが当たり前にもなってきました。
とはいえ、あまりに回数が多いと不利になるのも実際のところ。
ここでは数多くの転職サポートを行ってきた筆者が面接の場での実情も交えながら、転職回数に関する考え方から面接での好印象な説明の仕方までを解説していきます。
転職の家庭教師/キャリアコンサルタント
丸井沙紀
4,000人以上の相談実績を元に、転職活動をサポートする「100%相談者の味方としてサポートする転職の家庭教師」として活動中。会社員時代のキャリアスクール運営・キャリアカウンセラーとして勤務後独立。転職エージェント内でのアドバイザーを経て、現在は転職・学生向け就活の大規模転職イベント内で講演や相談コーナー、大手生命保険会社内でのキャリア・採用セミナーを担当。また、職業訓練校・短期大学にてキャリアの授業も担当している。
保有資格
- 2級キャリア・コンサルティング技能士(国家検定)
- キャリアコンサルタント(国家資格)
- 米国CCE,lnc.認定 GCDF-Japan キャリアカウンセラー
- 銀座コーチングスクールGCSプロフェッショナルコーチ
- マインドマップ プラクティショナー
転職回数の数え方
そもそも転職回数はどう数えるのでしょうか?
例えば全て正社員でA社B社C社と経験している場合には、転職回数は2回、経験社数は3社となります。
契約社員の場合も1社と考える場合が多いです。
派遣社員の場合には、期間限定である事が多かったり、同じ派遣元から複数の派遣先に行ったりすることがあるため、その限りではありません。
この数え方に明確な決まりはなく、面接官や人事の判断によります。
しかし、経験した会社は全て書類に書くようにしましょう。
転職回数が多いと不利なの?
転職回数が多いと不利になるかどうかは、年齢と回数と業界や理由によります。
以前までは経験社数3社以内(転職回数2回以内)に限定している会社が多くあり、4社以上ある方は書類審査で一律で落としている会社もありました。
求人サイトのスカウト機能には「〇社以上経験がある人は除く」という機能があったほどです。
しかし最近は人材不足や中途採用を積極的に行う企業が増えています。
転職回数が多くても書類で一律に落とすという企業は減ってきており、一人ひとりの経験やキャリアを見た上で書類を通し、面接でよく話を聞いてみようという企業が多い印象です。
またIT業界のように転職が当たり前の業界もあります。
転職しながらどんどんスキルとキャリアと年収UPしていくことが当たり前となっています。
その為、企業は良い人材にいかに長くいてもらうかが課題になっています。
このように以前のように一律で不利ということではなくなってきました。
それでもまだまだ懸念する企業は多くあります。
転職回数が多い事や短期離職は悪い事?
転職回数が多い事は悪い事なのでしょうか?また1つの会社を3年未満、1年未満など短い期間で辞める事は悪い事なのでしょうか?
企業側が懸念しやすい4つのポイント
企業側が懸念しているのは以下の4点です。
またすぐに辞めてしまうのではないか
使い捨てにする企業でなければ、ほとんどの企業は長く勤めて活躍してほしいと考えています。
今まで転職回数が多かったり、短期で離職したりしている場合には、またすぐ辞めてしまわないかと心配になります。
ストレス耐性が低いのではないか
ストレスの感じ方は人それぞれです。
仕事をする上では多少なりともストレスや負荷はかかるもの。あまりに耐性が低いと離職や休職に繋がってしまいます。
そのため適性試験でストレス耐性を重視している企業も多くあります。
キャリアアップの踏み台にするだけではないか
IT業界など技術系の企業に多く見られる心配です。
キャリアアップの踏み台として、ある程度のスキルや経験を身に付けたら違う企業へと転職してしまうケースが多いからです。
人間関係など周りへの影響に問題はないか
厚生労働省の調べによると、本音の退職理由の1位は人間関係です。
これは嫌な人がいたり、相性の問題であったりする場合があると思いますが、あまりに転職回数が多いとどこの企業にいってもうまくやっていけないのでは?と懸念されます。
また、問題がある人が入社すると社内の雰囲気が悪くなり、他の社員の離職にも繋がりかねません。
企業の経営者や面接官、人事担当も人間です。このような懸念を持っていると安心して迎え入れる事はできません。
面接では、面接官が抱くこれらの不安を払拭する必要があります。
石の上にも3年は必要?
よく「石の上にも3年というからどんなにつらくても3年は我慢すべきだ」と言います。
ある大手証券会社の人事のトップの方とお話した際には「入社10年はまだ研修中で何も会社に貢献していないのに辞めるなんて」とおっしゃっていました。
確かに終身雇用前提で40年務めることが前提であれば、そのうちの最初の10年はまだ修行期間中と考えられるでしょう。
しかし終身雇用も終わりを迎え40年同じ会社に勤める人は稀となり、会社もこの先40年存続しているのか不安定な時代となりました。
今の若い方はタイパ重視。「合わない会社は早々に見切りをつけて、次のステップに進んだ方がいい」と考える人も多いです。
どちらが正しいかは一概には言えません。
しかし、企業の面接官となる人事、役員にあたる人たちはそれなりの苦労を乗り越えてその立場にいます。
人によっては30年以上勤めている方もいます。そういった方たちから見ると3年以内に辞めるのは短いと感じて当然といえるでしょう。
私自身、最初の会社はとても大変で1年どころか1カ月がとても長く感じました。
長年働いている上司はこんな大変な時間を何倍も過ごしているのかと信じられない気持ちになりました。
しかし1年経って春夏秋冬を1周すると、2年目からは同じ内容の仕事も多い為楽になりました。
3年も経つと、1年目の必死にこなしてきた時には見えなかった仕事の面白さや奥深さを感じる事ができました。
「石の上にも3年」と言う人は自分自身もこういった経験をしているからこその言葉ではないでしょうか。
勿論ハラスメントや過重労働、あまりに合わない仕事内容などでストレスを抱え、心身に異常をきたしてまでやる必要がありませんが、ある程度仕事をやりきる事も大切な経験です。
直近の会社の勤務期間が短い場合は懸念されることも
直近の会社の勤務年数が短いと、懸念されやすい事があります。
逆に過去に短い勤務の会社があっても直近の会社にある程度長く勤めていれば、気にならない場合もあります。
現在在職中で辞めようか悩んでいるけれど、在職期間が短い方は辞める前にここも考え、すぐに退職せず、在職しながら転職活動をして、書類通過率や面接官の反応を見るとよいでしょう。
年代によっても転職回数の印象は変わる
転職回数や経験社数が、どのくらいから気になるかは、当然求職者の年齢によっても変わってきます。
20代で3社と、40代で3社では印象は変わりますよね。
一般的には20代で3回以上、30代で5回以上、40代で7回以上の転職回数があると懸念する人事が多いようです。
転職回数が多い人にまずやってほしい事
面接での説明や書類の書き方を考える前に転職回数多い人にまずやってほしい事があります。
それは過去全ての会社の退職理由の本音を書きだすことです。
これは最大の自己分析となります。10社あれば10社分の退職理由を本音で書きだします。
ここでは悪口でも文句でもなんでもいいです。
辞めた理由が1つではない場合はいくつでもあるだけ挙げてください。
書いて俯瞰してみる事で、意外な共通点や自分が転職を考えたくなる時のきっかけや癖がわかる事があります。
人間関係、給与、会社が倒産してばかり・・などなど色々あると思います。
次の転職では同じ理由で退職することがないよう、どういったポイントを大切に企業選びするとよいかを考えてみましょう。
とても大切な作業です。
応募書類の工夫点
転職活動を始めて気になる企業に応募した際に、最初の難関は書類審査となります。
先にお伝えしたように、一律で〇社以上経験している人は不採用という企業も存在します。そういった企業はだいぶ減ってはきたものの、懸念される事に変わりはありません。
書類を見て「なんか転職回数が多くで不安」ではなく、「面接で会って話を聞いてみたい」と思われなければなりません。
ケースにもよりますがいくつか書類作成時のコツをお伝えします。
派遣社員の場合
派遣元が同じであれば1社としてカウントする。
派遣元が複数でも「派遣社員として従事」として1つにまとめ、派遣先や業務内容の詳細は職務経歴書に書くようにしましょう。
職務経歴書をキャリア式で書く
皆さん職務経歴書の職歴はどんな順番で書いていますか?古い会社からでしょうか?最近の会社からでしょうか。
実は職務経歴書には3つの書式があります。
編年体式(古い順)
- 2010年〇月~2013年〇月:A社
- 2013年〇月~2018年〇月:B社
- 2019年〇月~現在:C社
逆編年体式(新しい順)
- 2019年〇月~現在:C社
- 2010年〇月~2013年〇月:A社
- 2013年〇月~2018年〇月:B社
キャリア式(経験した業務ごとに記載)←転職回数が多い方にオススメ
事務職 10年
- 2019年〇月~現在:C社
- 2013年〇月~2018年〇月:B社
営業職 3年
- 2010年〇月~2013年〇月:A社
というように経験した業務や職種ごとにまとめて記入することで、職種の経験が一目でわかり、その業務はトータルすると長い経験がある事をPRすることができます。
転職回数が多い方や派遣社員としての経歴が長い方に有効な書き方となります。
面接の場で実際される質問
面接の場で転職回数にかかわる質問でよくある質問は以下の通りです。
- 職務経歴を教えてください。
- 各会社の退職理由を教えてください。
- 転職回数が多いのは主にどのような理由ですか?
- 転職回数が多いことについてどう感じていますか?
職務経歴や退職理由は転職回数に関わらず聞かれることが多い質問です。
よく聞かれる質問とはいえ、転職回数が多いと答え方や説明に困ってしまいますよね。
実際の質問について詳しく解説していきましょう。
面接でよく聞かれる質問については、こちらも併せてご確認ください。
当記事は転職の家庭教師/キャリアコンサルタントの丸井沙紀様に寄稿いただいております。書類が通過してやっと訪れた面接の機会。社会人経験の中で面接を受ける機会はそうそうない為、学生時代以来という方や久しぶりに受けるという方も多い[…]
職務経歴や退職理由はどこまで聞かれる?
例えば転職回数が9回、経験社数が10社あったら職務経歴や退職理由どこまで聞かれるのでしょうか?
これは企業や面接官によります。
実際、私が転職の家庭教師としてサポートしている転職回数が多い相談者の方の例でも、大体の企業の面接では、退職理由は直近の2~3社について聞かれたり、気になる企業についてランダムで聞かれたりすることが多いようです。
しかし、企業によって10社あったら10社分の経歴と退職理由を聞かれて、20分以上話し続けたというケースもありました。
また、職務経歴については「職務経歴をご説明ください」とだけ聞かれる場合があります。
10社分の説明をするか、過去の仕事は端的に説明し、最近の仕事や受けている企業の仕事に関連する業務に対してPRになりそうな経歴をかいつまんで説明するなど、事前に説明の仕方をまとめておきましょう。
いずれにしても面接官の質問の答えになっているかどうかが重要です。
全ての経歴を聞きたいのに省略されてしまっては、良い印象とはいえません。
判断に困る時には、
「お恥ずかしながら転職回数が多く経験社数が10社あるのですが、全てお話した方がよいでしょうか?それとも直近の3社をまずはご説明させていただく形でよろしいしょうか?」
などと確認をしてから話すことも有効です。
退職理由説明時の注意
まずは10社経験者数があれば10社分の退職理由(直近の会社は在職中でも今回転職したいと考えている理由)を全て説明できるように準備しておきましょう。
前で説明したように、全て聞かれる場合もあればランダムに聞かれる場合もあるからです。特に直近3社については念入りに準備しましょう。
退職理由には「自発的理由」と、倒産など「非自発的(自分から辞めたくて辞めるわけではない)理由」があります。
本当の理由をそのまま話すと誤解を招いたり、悪い印象となってしまったりする場合がありますので注意が必要です。
個々の説明に関してはこちらの記事をご確認ください。
当記事は転職の家庭教師/キャリアコンサルタントの丸井沙紀様に寄稿いただいております。ここでは、退職理由の好印象となる伝え方について事例を交えながら解説していくと共に、ただこう伝えればいいという事だけではなくマインドや考え方も含めてお[…]
一貫したストーリーを確認
転職回数が多い場合は、全ての退職理由について納得感とまとめて流れて聞いたときに一貫性やストーリーに軸が感じられるかが肝となります。
例えば、
- 1社目→IT業界に転職したくて退職→2社目飲食店に入社
- 1社目→正社員になりたく転職→派遣社員を繰り返している
- 1社目→Web業界に転職したくて退職→簿記の学校に通う→2社目工場でラインの仕事
など退職理由とその後のキャリアについて矛盾が生じると面接官には疑問が生じます。
プラスな印象に感じられるような説明を1社1社考えて話しても、9社10社と今までの経歴を並べていくと、トータルで見た時におかしなストーリーになってしまうことがあります。
そしてそのストーリーの先が、今回受けている会社となり志望動機へとつながります。
各会社の退職理由→志望動機→希望する会社での業務内容→今後のキャリアプランという風に、過去から未来へつながるような納得感が必要です。
とはいえ、人間は矛盾が多い生き物です。
特に何年も前のこと、若い時の選択には、今思えばおかしな点、突っ込みどころがある経歴もあることでしょう。
自分なりにしっかりと説明し、無理やり取り繕うのではなく、「IT業界に行くつもりで退職し、転職活動をしていましたが、未経験では入社が難しく、知人からの誘いがあり一旦飲食店に入社しました」など、矛盾も含めて丁寧に説明しましょう。
人事がよくみている3つのポイント
一貫した軸があるか
例え経験した会社数が多かったり、業種職種がバラバラでも、一貫した思いであったり、選択する時の軸などに、何か一貫したものや信念があれば評価の対象となります。
それを知るために、過去全ての会社の退職理由や次の仕事を選んだ理由を聞くケースがあります。
前向きであるか
転職や退職をする際には、ネガティブな理由が多い事を人事は百も承知です。
そんな中でもどのように次のキャリアに繋げてきたのか、ネガティブな理由をどう乗り越えてきたのかといった点も見ています。
そして今現在のあなたが前向きな気持ちで入社して活躍してくれるのかという点を見ています。
他責にしていないか
退職理由の中には、会社や上司、同僚が理由であったり、不況など社会の状況がよくなかったりと、他者やタイミングなど、自分の責任ではないことは多々あると思います。
ただそれを理由として述べて全て他人の責任、他人や会社や世の中のせいという話し方をしてしまうのは悪い印象となります。
仕事や人間関係などうまくいかないことは今後もあると思います。
その際に「全て他者や会社のせいにする人ではないか」といった誤解を与えてしまします。他責と取られる発言や悪口に聞こえてしまう発言は極力避けるようにしましょう。
転職回数が多い場合の理由別回答例
非自発的理由が多い場合
会社都合やハラスメントなど自分が辞めたくてやめたわけではない理由の場合には、以下の記事を参考しながら、誤解がないように伝えていきましょう。
また、病気や怪我、子育てや介護や家族の転勤などが理由の場合には、今後この会社で働く上では業務に支障がないことを伝えましょう。
通院のなど配慮が必要な場合は伝えるようにしましょう。
当記事は転職の家庭教師/キャリアコンサルタントの丸井沙紀様に寄稿いただいております。ここでは、退職理由の好印象となる伝え方について事例を交えながら解説していくと共に、ただこう伝えればいいという事だけではなくマインドや考え方も含めてお[…]
自発的理由が多い場合
キャリアアップ
今までのキャリアや経験の経験が受ける会社で活かすことができ、その仕事をすることが理にかなっていることをPRしましょう。
「ある程度のキャリアを積んだらまたキャリアアップの為に転職してしまうのでは?」
という面接官の心配を払拭するために、この会社では長く働いていきたいという強い意志を理由やキャリアプランなども交えて説明するとよいでしょう。
特に軸もなくなんとなくここまできた
その場その場は大変な事があったり、一生懸命考えたりしたつもりでも、振り返ったら転職回数が増え、これといった軸や共通性がなく説明がつかない方も多いと思います。
その場合は無理に軸を作ったり、それぞれの仕事に今の仕事に繋がる理由をつけたりしてもわざとらしい印象になってしまいます。
- 「今思えばもう少し計画性を持てばよかったのですが」
- 「この時、その場その場は最良の選択をしてきたつもりでしたが、振り返ると軸がなく、色々な仕事を経験してきてしまいました」
というように素直に今の気持ちを伝え、今後どうなりたいかといった未来のキャリアプランについてしっかりと説明するようにしましょう。
退職理由の説明と同様、ネガティブになりがちな内容をどう説明するか、過去の自分を今のあなた自身はどうとらえているのかという点も面接官は見ています。
業種も職種もバラバラ
一見業種や職種がバラバラに見える場合にも、自分なりの共通の軸がある場合があります。
- 「〇〇を使って人を豊かにする提案をする仕事」
- 「日本の良さを海外に伝える仕事」
といったように共通項や自分なりの信念を伝えるようにしましょう。
過去を振り返り、なぜ自分はこの仕事を選んできたのか?どんな信念で仕事に取り組んできたのかを改めて振り返り、面接でわかりやすく説明できるよう言語化しておきましょう。
好印象になる4つの伝え方
前向きな話、プラス言葉を使う
転職回数が何回あっても、掘り下げられたら詰まってしまうような過去があっても、今後のキャリアを前向きに話すことが好印象へとつながります。
各会社の退職理由も「〇〇が嫌だったから」ではなく、「〇〇の仕事をしたかったので転職をした」といった前向きな話や言葉を多く使うと印象がよくなります。
活かせる経験をPR
例え業種や職種が異なっていてもポータブルスキル(持ち運びできるスキル)は必ずあるはずです。
沢山の企業で仕事をしてきた経験があるからこそできる仕事や知識、活かせる経験を洗い出し、応募する企業との共通点を見つけてわかりやすく前向きに伝えるとよいでしょう。
笑顔で落ち着いた対応を
転職回数が多いと自信がなかったり触れられたくないと思う部分もあったりするでしょう。
不思議なもので「この経歴は説明しにくいな」「聞かれたくないな」と思う経歴に限って掘り下げ質問がくるものです。
その時に、突っ込まれているような、否定されているような気持ちになり、慌ててしまったり、暗い表情になってしまったり、無理に取り繕うとして声のトーンが上がってしまったりすると悪い印象となってしまいます。
退職理由を聞いている時に面接官が見ているポイントの一つに「話しにくい質問に対してどう説明するか」という説明の仕方や態度を見ています。
あなたの過去を否定しているわけではありません。今のあなたがどう捉えていて、説明をするかを見ています。
落ち着いて笑顔で丁寧に説明をするようにしましょう。
過去を振り返り大人になって話す
面接官は決して転職回数が多かったり短い期間で辞めたりしている事、業種職種がバラバラである事など、あなたの過去を責めているわけではありません。
あなたという人がどんな人でどんな考えを持っているか、どんな経験を積んでいるかを知るために掘り下げた質問をしてきます。
特に何年も前の事や学生時代など過去の事に話が及び、あまり説明がつかない選択をしていた場合には「今思えばすぐに退職せずもう少し長く働いてみればよかったのかもしれませんが・・・」など、大人になった今のあなたが俯瞰して解説しているような気持ちと言い回しで話すと、説明がしやすく、今のあなた自身を落ち着いた印象に見せる事ができます。
まとめ
転職回数が多い方の書類や面接での伝え方について紹介してきました。
転職回数が多い事で自分自身がネガティブになったり、自信がない態度になったりしてしまうと、受かるものもうかりません。
まずは一旦経験したすべての会社の本音の退職理由を書きだして振り返りながら、自身が選択してきた軸を見つけましょう。
その上で、退職理由や次の仕事を選んだ理由をどんな言葉に置き換えたら前向きな印象になるかを、ここまで紹介した内容を参考にして考えておきましょう。
あなたの今までの経験が次の会社で活かせる、あなたにしかないPRポイントを見つけて伝えていきましょう。
転職の家庭教師/キャリアコンサルタント
丸井沙紀
4,000人以上の相談実績を元に、転職活動をサポートする「100%相談者の味方としてサポートする転職の家庭教師」として活動中。会社員時代のキャリアスクール運営・キャリアカウンセラーとして勤務後独立。転職エージェント内でのアドバイザーを経て、現在は転職・学生向け就活の大規模転職イベント内で講演や相談コーナー、大手生命保険会社内でのキャリア・採用セミナーを担当。また、職業訓練校・短期大学にてキャリアの授業も担当している。
保有資格
- 2級キャリア・コンサルティング技能士(国家検定)
- キャリアコンサルタント(国家資格)
- 米国CCE,lnc.認定 GCDF-Japan キャリアカウンセラー
- 銀座コーチングスクールGCSプロフェッショナルコーチ
- マインドマップ プラクティショナー