実は難しくない!第二新卒が転職成功させるためのポイント5選【キャリアコンサルタントが解説】

当記事は転職の家庭教師/キャリアコンサルタントの丸井沙紀様に寄稿いただいております。

社会人となり数か月から数年。

  • 「辞めたい」
  • 「思っていた仕事と違った」
  • 「今の会社が合わない」

と悩む方も多いと思います。

そんな時に、

  • 「第二新卒として転職をした方がいいのではないか?」
  • 「第二新卒の切符を使えるうちに転職を」
  • 「1歳でも若い方が有利では」

と転職を考える事があるでしょう。

一方で、

  • 「第二新卒での転職は難しい」
  • 「短期間での離職はいかがなものか」
  • 「石の上にも3年」

といった声も耳に入り不安になりますよね。

ここでは、第二新卒は実際有利なのか不利なのか、転職をするメリット・デメリットと共に、企業が第二新卒を採用する理由や懸念点も考えながら、転職を成功するためのポイントをご紹介していきます。

転職の家庭教師/キャリアコンサルタント 丸井沙紀様

転職の家庭教師/キャリアコンサルタント
丸井沙紀

公式サイトX(Twitter)

4,000人以上の相談実績を元に、転職活動をサポートする「100%相談者の味方としてサポートする転職の家庭教師」として活動中。会社員時代のキャリアスクール運営・キャリアカウンセラーとして勤務後独立。転職エージェント内でのアドバイザーを経て、現在は転職・学生向け就活の大規模転職イベント内で講演や相談コーナー、大手生命保険会社内でのキャリア・採用セミナーを担当。また、職業訓練校・短期大学にてキャリアの授業も担当している。

保有資格

  • 2級キャリア・コンサルティング技能士(国家検定)
  • キャリアコンサルタント(国家資格)
  • 米国CCE,lnc.認定 GCDF-Japan キャリアカウンセラー
  • 銀座コーチングスクールGCSプロフェッショナルコーチ
  • マインドマップ プラクティショナー

第二新卒とは

そもそも第二新卒とはどういった人を指すのでしょうか?

実は第二新卒に明確な定義はありません
一般的には学校を卒業後、新卒で入社した社会人経験3年以内の若いビジネスパーソンを指します。

年齢は最終学歴によって異なり、4年生大学卒場合は22才~25才前後、高卒の場合は18才~21才前後となります。

浪人や留年、休学していた場合は年齢がずれる場合がある為、おおよその年齢と考えてください。

大学院卒や中卒は含まないと考える企業も多いようです。企業や求人サイトによって考えや条件が異なります。

厚生労働省でも、企業の定義があれば優先するとしていますので、求人情報や応募条件をよく確認しましょう。

大学卒業後アルバイトをしていた人は

大学卒業後にすぐに就職はぜずに、アルバイトなどをしていた方は既卒と定義され、第二新卒とは異なります。

第二新卒は新卒枠?中途採用枠?

求人の多くは「新卒枠での採用」と「中途採用」に分かれます。

第二新卒は「中途採用」となります
第二新卒と書かれていなくても中途採用の求人で興味がある企業があれば積極的に応募していきましょう

また企業や求人サイトによっては、新卒枠の求人の中にも「第二新卒歓迎」と書いてある場合があります。

新卒枠・中途枠のどちらも幅広い求人を見ていくようにすると良いでしょう。

第二新卒の転職は難しい?企業が採用でよく懸念する3点

第二新卒での転職は難しいと言われる事がありますがなぜでしょうか。

企業側の視点にたって、採用するにあたって懸念することを紹介していきます。

すぐに辞めてしまわないだろうか

第二新卒という定義を満たすという事は、当然3年以内に退職をした、または考えているという事です。

企業は採用した方には長く働いてほしいと考えています。

  • 「またすぐ辞めてしまわないか?」
  • 「ストレス耐性が低いのではないか?」
  • 「人間関係が苦手ではないか?」

といった懸念を持っています。

特に1年以内での退職は懸念される場合が多い為、まだ在職中であれば1年は仕事を続けておいた方が無難です。

ただし体調を崩すようなストレスを抱えていたり、パワハラや違法な労働環境の場合は我慢しないでください。

実務経験不足で即戦力にならない

第二新卒とはいえ中途採用枠です。

「未経験可」「ポテンシャル採用」という求人ばかりではなく、一定レベルの経験を必要としている場合があります

企業としては「〇〇業界3年以上」「〇〇職の実務経験1年以上」と望んでも、第二新卒の方は3年未満の勤務であったり、経験業界から離れたいと思って異業種を応募していたりする方が多い為、そもそも条件にあてはまらない場合があります

企業として第二新卒の方を採用する場合には、中途採用のように即戦力になる人材を望む事ができません。

研修・育成に手間がかかる

前職で一定の研修を受けていたとしても、中途採用ほどの社会人として経験は少なく、基本的なマナーが備わっていない場合があります。

また、異業種異職種から未経験での入社が多くなる為、研修や育成の手間暇やコストがかかります

企業が第二新卒を採用するメリット

それではなぜ企業は第二新卒や新卒など若手を採用するのでしょうか?
即戦力となる経験豊富な人を中途採用した方がよいのではないでしょうか。

企業にとってデメリットがある一方で、第二新卒を採用するメリットも多くあります

ポテンシャルが高い若手を採用できる

若い方はポテンシャルが高く、素直で吸収が早く、成長が見込まれます

また、若手ならではのアイディアや勢いは企業の活性化につながります。

さらに、長い目で企業の年齢構成を考え、どの年代にもまんべんなく人数がいる事が望ましいと考えています。

少子高齢化でそもそも若い人口が減っている中、新卒採用で十分な人数を確保できなかったり、早期退職してしまったりした分の人員を第二新卒で補充することができます

一定の社会人経験がある人材を採用できる

社会人としてのマナーや基本的な知識は研修や経験を通して身についていると期待されます。
また、一定期間社会人として勤務した経験も備わっているはずです。

新卒のように1から研修をしたり指導したりする必要がないことは、企業にとってコスト面からも大きなメリットとなります。

また同業種や同職種の場合には、即戦力となるスキルや一定レベルの経験があることも期待できます

通年採用できる

年に1回4月入社しか採用できない新卒採用とは違い、第二新卒は中途採用同様、通年採用が可能となります

人員の補充や新規プロジェクトなど状況にあわせて採用・入社が可能となります。

前職や今までの仕事のやり方に固執していない

前職や社会人経験が長い事はメリットである一方で、前職や自分なりの仕事の仕方や考えに固執してしまい、新しい会社でのやり方や考えになじむ事が難しい方も多くなってしまいます。

年齢が上がれば上がるほど自分のやり方が固まっているため、柔軟性に欠ける場合があります。

若く社会人経験が浅い分、新しい会社でのやり方を素直に吸収し、現場に慣れて早い成長が期待できます

第二新卒は中途採用と新卒採用の間のいいとこ取りでもあり、企業側にメリットが多い為、特に人材不足している業界や企業では採用が多くあります

第二新卒のメリットを最大限に活かした転職活動が可能となります。

一方で上記のような期待に応えらえる人材である必要があります

あなた自身に一定のビジネスマナーや社会人基礎力、柔軟性が備わっているかを確認し、足りない部分は学びなおしをしたり、普段の業務で意識をして取り組んだりするようにしましょう

社会人基礎力については、下記のサイトも参考にしてみてください。

経済産業省「社会人基礎力」

第二新卒の人が転職を成功させるための5つのポイント

徹底的に自己分析

突然ですが質問です。

  • あなたは今の会社の年収(額面)、残業時間(タイムカードを打刻していなくても実際の残業時間や休日出勤の時間)、年間休日数をぱっと答えられますか?
  • 今の会社を辞めたいと考える本当の理由は何ですか?
  • どんな会社に入ったらそれが解決しますか?

特に辞めたい理由(退職した理由)は、転職後に解決していないと、転職する意味がありません

残業が多い場合は残業が減っていないといけません。
年収が低ければUPを目指す必要があります。

仕事や社風が合わないと感じていたのなら、何がどうあわなかったのか、どんな仕事なら合いそうか。

このあたりをしっかりと考えないと、求人票を見てもピンとこないと思います。

まずは数字で示せる年収など自分自身の状況、本音の退職理由ややりたい事など自身の気持ちを紙に書きだすなどして整理しましょう。

やりがいと条件のバランス

  • 「〇〇にかかわる仕事がしたい」
  • 「お客様に喜ばれたい」

などといったやりがいと、給与や残業の有無などの条件面。これはどちらも大切です。

しかしながら、転職活動をしているとどちらかに偏ってしまう事があります。

特に学生時代の就職活動では、

  • 「有名企業」
  • 「年収や福利厚生」
  • 「親が喜ぶ企業」

など条件で選んでしまう学生は多く見受けられます。

実際に入社してみて「違った」「本当は〇〇の仕事がやりたい」と、第二新卒での転職ではこだわりのポイントがやりがいに偏ってしまいます

このあとで紹介する「実際に転職活動を始めた方から聞く驚きの声」で詳しくお伝えしますが、今ある年収や福利厚生は当たり前ではない場合もあります。

「やりがいがあれば!残業が減れば!年収は低くてもいい!」と今は思っても、いざ働いてみると生活が厳しくなり、納得できないかもしれません

やりがいと条件、自分なりの優先順位をつけると同時に、偏りすぎていないかのバランスも確認しましょう。

あなたに合った求人サイトや転職エージェント選び

求人サイトや転職エージェントにはあらゆる業種や職種を網羅した総合的な大手から、〇〇業界に強いなど特徴があるサイトやエージェントもあります。

まず第二新卒の方は、

  • 「第二新卒に強い」
  • 「未経験可求人多数」
  • 「20代向け」
  • 「ポテンシャル採用求人多数」

といった若い人向けのサービスを選びましょう

中には無料で様々な研修を行い、未経験の業界や職種にも自信を持って入社できるように後押ししてくれるエージェントもあります。

また、「IT業界」など業界や職種別に強いサービスや「女性」「〇〇県に強い」など自身の条件にあったサービスを利用することも有効です。

※以下の記事は丸井様が推奨するものではありません。

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転職フェアに行ってみる

大きなイベント会場や会議室などで定期的に開催されている転職フェアへの参加もお薦めです。

求人検索ですと、どうしても思いつく業界や経験業界など偏った企業の情報だけを見るようになってしまいがちです。

転職フェアでは様々な業界の企業がブースを出しています。
思いもよらなかった業界や企業から声がかかったことをきっかけに興味が沸くかもしれません。

また、会社や働いている人の雰囲気は実際見てみるに限ります

1社1社面接に行って確かめていては時間がかかってしまいますが、転職フェアでは数10社から数100社を一気に見て回る事ができます。

ブースやそこにいる社員からもその会社の雰囲気を感じる事ができます。
自分に合うか合わないか、居心地の良さを肌で感じる事ができます。

また、私も担当することがありますが、転職に役立つセミナーや講演、相談コーナーがある場合が多い為、無料で情報収集をしたり、履歴書や職務経歴書の添削を受けたりする事ができます

イベントも総合的なものから「20代向け」「〇〇業界」「女性」などカテゴライズされたイベントを開催している時もあります。

自身にあったイベントに参加してみましょう。

職務経歴書など中途採用ならではの応募工程を知る

第二新卒は中途採用と同じ枠であるとお伝えしました。学生時代の就職活動とは書類などの応募工程が異なります。

大きく異なるのが「職務経歴書」の提出です。

学生時代には履歴書またはエントリーシート(ES)を提出したと思いますが、中途採用では「履歴書」と「職務経歴書」の提出を求められることが一般的です。

職務経歴書とは具体的な仕事内容や成果、そこから得たことや今後に活かせる経験などを履歴書とは別の書類にまとめたものです。

第二新卒の方は1社しか経験をしていない為1社分となりますが、中途採用での転職活動で何度か転職している方は3社経験していたら3社分必要となります。

今の会社での担当業務や実績、今後に活かせる経験などをまとめておきましょう。

無料のテンプレートを大手の求人サイトや転職エージェントのサイトでダウンロードすることができます。
職種別の書き方見本が載っているサイトもありますので参考になると思います。

第二新卒者の面接回数

第二新卒の転職の面接は平均1〜3回。こちらも学生時代とは違い、仕事内容や得た経験などを聞かれることが多くなります

また適性試験を行う会社もありますので、テキストなどを使い勉強をしておきましょう。

面接でよく聞かれる質問についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

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前向きな退職理由や志望動機

「第二新卒の転職は難しい?企業が採用するにあたり懸念すること」でもお伝えしたように、採用担当者は、

  • 「またすぐ辞めてしまうのではないか」
  • 「ストレス耐性がないのではないか」

という不安が頭の中にあります。

そこで面接で必ず聞かれるのが「退職理由」です。

そのまま正直に話してしまうと誤解を招く場合があります
とはいえ嘘はすぐにわかってしまいますし、無理やりポジティブに話しても違和感があります。

正直な理由も伝えつつ、転職後どうなっていきたいかという前向きなキャリアプランを多く伝えるようにしましょう。

こちらの記事では、退職の理由別に好印象となるテクニックや伝え方を紹介しています。参考にしてみてください。

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志望動機も同様です。

今までと同じ業種や職種であれば納得感がありますし、即戦力としての期待もあります。

しかし異業種や異職種への転職の場合には、

  • 「なぜ営業職から事務職に?」
  • 「なぜ建設業界からIT業界に?」

というキャリアチェンジに対する理由もセットで聞かれます。

  • 「なぜこの業種なのか」
  • 「なぜこの職種なのか」
  • 「数ある企業の中でなぜこの企業なのか」

をしっかりと話せるようにしておきましょう。

そのためには業界研究や企業研究をより念入りに行う必要があります

転職を考える前に考えてほしい大切なこと

ここまでお読みいただくと、「よし!第二新卒の切符が使えるうちに転職をしよう!」と転職に前向きな気持ちになった方も多いと思います。

ただし、安易な転職はお薦めできません。

初めての転職で失敗すると、その後もネガティブな形での転職を繰り返してしまったり、意図しない形での非正規社員での仕事ばかりになったりして後悔している方を沢山見ています

既に退職をされている方は前を向いて転職活動をしてほしいのですが、まだ在職中の方はよく検討してから行動することをお薦めします。

あなたはなぜ現職を辞めたいと思っていますか?

あなたはなぜ現在の仕事を辞めたいと考えているのでしょうか?

法外な残業や休日出勤、パワハラやセクハラなどは論外ですが、特に新卒3年以内で転職を考えている方の理由で多いのは、「やりたい仕事じゃなかった」「成長が見込めない」といった理由です。

ジョブローテーション制の企業や、まずは現場を知る為に最初の3~5年は現場経験を積むといった企業も多くあります。

  • 「私がやりたい仕事ではなかった」
  • 「大学や専門学校で学んだことが全く活かせない」
  • 「アルバイトでもできる仕事だ」

そんな風に考えてしまう方も多いようです。

企業は数年単位の長い目を見て成長プランを立てています

もし企画の仕事に就くにもまずは工場や店舗など現場やお客様を知る事で、仕事の本質を理解し、初めて企画の仕事ができるようになります。

焦る気持ちはわかりますが、まだ成長の過程かもしれません

有名な話なのでご存じの方もいると思いますが「3人のレンガ職人の話」はご存じでしょうか?

同じ「レンガを積む」という作業をしていても、

  • 「①レンガを積んでいるだけで辛い」
  • 「②大変だけど家族の為にがんばっている」
  • 「③歴史に残る大聖堂を作っている」

と3通りの答え方があるという話です。

仕事に対してどう意識して取り組んでいるかという事です。

あなたが今与えられている仕事も大聖堂を作る為の一部を担っているかもしれませんし、大切な修行段階かもしれません。

転職をするかしないかの二択になっていないか

人は悩みだすとAかBかの二択になりがちです。もっと悩むと「Aしかない」と一択になってしまいます。

しかし第三の選択がある場合があります。

例えば転職の場合は転職をするかしないかの二択だけではなく、

  • 今か今じゃないか?
  • 人事異動の願いは出せないか?
  • 副業で希望を満たせないか?

など様々な選択肢が考えられます。

もし「今の仕事が自分には合っていない」と考えていても、もう少し長く取り組んだり、考え方ややり方を変えれば得意になったり楽しくなる可能性もあります

そして、いずれ転職するにしても、経験やスキルを得て自信をもって数年後中途採用で転職をするという道もあります。

大手とベンチャーのスピード感の違い

「自分はまだ雑用やひたすら外回りばかりをしているのに、学生時代の同級生に久しぶりに会ったら役職がついていた。自分はこのままでいいのだろうか」といった声を聞くことがあります。

これは会社によるスピード感の違いです。

大手企業は約40年勤めあげる事が前提で、じっくり色々な経験を積みながら成長していくような体制が組まれている企業が多いです。

ジョブローテーションもその一つである場合がありますし、入社後10年はまだまだ研修期間と捉えている企業もあります。

逆にベンチャー企業は若手にもどんどん重要な仕事を任せるとともに責任も伴います
成果が出ればすぐに役職に就くことがあります。

私がいたベンチャー企業では入社3年目の20代の方で役員に就いた方がいました。大手企業では考えられない事です。

しかし、その分若手でも結果が求められますから、スピードについていけない人もいるでしょう。
また大手よりは不安定であったり、人の入れ替わりも激しかったりもします。

どちらがいいとは一概に言えません。

他の人と比べて焦ってしまう事もあると思いますが、自分はどういった社風や評価制度、規模の会社が向いているかを今一度調べてみたり考えてみたりしましょう。

実際に転職活動を始めた方から聞く驚きの声

私が行っている転職の家庭教師のお客様で、初めての転職活動を開始し、求人サイトを見たり転職エージェントに相談に行き求人を紹介されたりした際に、以下のような事で驚くことが多くみられます。

  • 退職金がない
  • 正社員ではなく契約社員スタートが多い
  • 大手企業が少ない
  • 家賃補助や企業型年金などの福利厚生がない
  • ボーナスがない
  • 未経験可でも、歓迎スキルとして経験を求められる求人が多い
  • 給与が低い(意外に今までもらっていたことに気づいた)

今当たり前にある正社員という立場や退職金や福利厚生などの環境も、他社を見ると整っていない事も多々あり、当たり前ではない事に気がつきます

隣の芝生が青くみえるもの。退職をする前に他社の求人情報や状況を調べて比較検討することをお薦めします。

転職後どのようになっていたいのかイメージができていますか?

今の会社が合わない、仕事が合わない、困ったことがあって辞めたい、逃げたい。
気持ちはよくわかります。

しかしながら、ただ「ここではないどこかへ」と願っていてもどこに行くのでしょうか?
行った先は天国のような環境でしょうか?

転職活動での面接では、学生時代の就職活動以上に「志望動機」や「キャリアプラン」を深く聞かれます

特に1社経験がある分「なぜ今は〇〇業界や職種なのに、この業界や職種を志望しているのか?」といった形でキャリアチェンジの理由も細かく聞かれます。

面接対策としては勿論ですが、まずあなた自身が転職後幸せになり「転職してよかった」と思えるように、

  • 「転職後はどのようになっていたいのか?」
  • 「何をしていきたいのか?」

を具体的にイメージしましょう。

ブランクを作らない

辛いことや悩みがあり、

  • 「今すぐ辞めたい」
  • 「少しゆっくりしてから転職活動をしたい」
  • 「今の会社を辞めて転職活動に集中したい」

と考える方もいるでしょう。

ただ、次の会社を決めずに退職することはあまりお勧めできません。

理由は2つあります。

1つ目はブランク(無職期間)が長くなると企業は採用を渋るからです。

また面接では「なぜ次の会社を決める前に辞めてしまったのか?」という質問をされることが多くなります。

計画性がないのではないか?前職で何か問題があったのではないか?と詮索され、答え方によっては不利になってしまいます。

2つ目はあなた自身が焦ってしまう事です。

無職の期間が長引くと貯金も減り「早く転職先を見つけなければ」と焦ってしまい、妥協してあまりあわない会社に入社を決めてしまう場合があります。

また、仕事をしていない日が長くなると仕事への自信を喪失してしまい、新しい事へのチャレンジ意欲などが低くなってしまう事があります。

実際私自身も次の会社を決める前に退職をし、ゆっくり休んだり資格を取ったりという時間を過ごした経験があります。

長い人生においてそんな時間があってもいいとは思いますので絶対ブランクは悪とは申しません。

ただ、いざ転職となると上記のようなデメリットがある事は頭に入れておいた上で生活費も含めて計画的に行っていきましょう

既に退職された方へ

これをお読みいただいている方の中には、「既に退職を決めている」「先月辞めてきた」という方もいると思います。

心身の不調や会社都合、タイミング、衝動的になどなど、様々な理由があると思います。
心身の不調がある方はまずはゆっくり休んで医師の指示に従ってください

健康ですぐに転職を希望される方は、これまでのポイントを参考に転職活動を精力的に行っていきましょう。

失業給付や傷病手当などの手続きも忘れずに行い、生活費の不安を軽減しながら転職活動や療養をしましょう。

職業訓練校などでスキルアップをする

  • 「じっくり先のことを考えたい」
  • 「何が自分に向いているかわからない」
  • 「行きたい業界に入るにはスキルが足りない」

という方には、職業訓練校などの学校で学ぶこともおすすめです。

私は職業訓練校でキャリア授業の講師をしておりますが、過去に生徒の立場として通っていたこともあります。

興味がある分野についてスキルを身に付けたり資格取得を目指す学校もあり、キャリアコンサルティングなどの就業支援もあります。

訓練校の種類にもよりますが、費用はテキスト代程度で、失業給付を受けながら通学できる場合もあります。

ぜひハローワークに問い合わせをし、調べてみてください。

まとめ

第二新卒の転職が有利なのか難しいのか、企業側の立場にたった見解を交えてお伝えしてきました。

初めての転職は人生において大切な選択です。
これを機に一気にキャリアアップする人もいれば、失敗した転職が続いて後悔する人もいます。

こちらを読んでいただいた方には後悔することがないように、考えていただきたい大切な事から準備、転職活動の方法までをご紹介しました。

第二新卒という切符を使えるのは人生で一度きり。
転職をすると決めた方は準備や応募書類作成、面接対策をしっかりと行い、可能性を広げてください

数年後に振り返った時に、「あの時に転職してよかった」「あれがキャリアの転機になった」と思えるようになるよう応援しております。

転職の家庭教師/キャリアコンサルタント 丸井沙紀様

転職の家庭教師/キャリアコンサルタント
丸井沙紀

公式サイトX(Twitter)

4,000人以上の相談実績を元に、転職活動をサポートする「100%相談者の味方としてサポートする転職の家庭教師」として活動中。会社員時代のキャリアスクール運営・キャリアカウンセラーとして勤務後独立。転職エージェント内でのアドバイザーを経て、現在は転職・学生向け就活の大規模転職イベント内で講演や相談コーナー、大手生命保険会社内でのキャリア・採用セミナーを担当。また、職業訓練校・短期大学にてキャリアの授業も担当している。

保有資格

  • 2級キャリア・コンサルティング技能士(国家検定)
  • キャリアコンサルタント(国家資格)
  • 米国CCE,lnc.認定 GCDF-Japan キャリアカウンセラー
  • 銀座コーチングスクールGCSプロフェッショナルコーチ
  • マインドマップ プラクティショナー