転職成功のコツを採用担当者に聞いてみた!採用されやすい人は?面接の評価基準は?

今回は、フリーリクルーターとしてスタートアップベンチャー企業向けに人材採用を代行しているキャリアカウンセラーの鎌上織愛(かまがみ おりえ)さんにインタビュー

転職活動で気になる〈採用されやすい人・書類の作り方・面接のコツ〉など、転職成功のポイントを詳しく聞いてみました。

「え、そんなところが見られていたの!?」という採用担当者ならではの回答が多数あり、“転職希望者必読”といっても過言ではない内容となっています。

 

この記事のインタビュイー
鎌上

キャリアカウンセラー

鎌上 織愛

2013年にキャリアコンサルタント資格取得後、人材派遣会社やベンチャー企業にて採用担当兼キャリアカウンセラーとして勤務。その後、求人広告業界にて制作・ライターを経験。2018年にキャリアカウンセラー兼ライターとして独立し、求人広告のライティングや学生・ 女性に特化した就活支援に従事する。専門学校生や転職希望者向け就活講座やビジネスマナー講座、フリーランサー向けビジネスセミナー、ハローワーク主催のライター養成講座など、数多くの講座やセミナーに登壇。

目次

【採用者の特徴】採用されやすい人・採用されない人とは?

フリーリクルーター・人材採用担当の鎌上 織愛(かまがみ おりえ)にインタビュー

Q1)採用されやすい人の共通点はありますか?

ポテンシャルがあることや、人柄がよいという点です。

ポテンシャルがある人は伸びしろがあり成長意欲が高くチャレンジ精神旺盛なので、入社後に成長しやすいからです。

人柄がよい人は、素直さや他者への思いやりなどコミュニケーション力があり社内外問わず人から好かれやすいのが理由です。また、人柄がいい人は、多少のミスや仕事の不出来があっても人柄でカバーできたり周囲が助けてくれたりするので、チームでプロジェクトを進めるのに適した人材といえます。

面接では「成長のために自己学習していること」や「思いやりを持ってチームと業務を進めてきた経験」を伝えるといいでしょう。

Q2)採用されない人の共通点はありますか?

他者に対する敬意が感じられない人です。

どんな相手であれ、敬意を持って接することはビジネスマンとして最低限のスキルだからです。

【応募書類】書類は“アレ”が見られてた!?選考通過のための書き方

Q3)書類選考ではどの項目を重視してチェックしていますか?

履歴書は写真のチョイスを見ます。顔がどうということではなく〈暗い・ぼやけている・余白がおかしい〉など、撮り方や印刷の工夫で改善できるところを改善していないということです。

というのも、最近はWebでの応募が主流となり、履歴書の写真が必ずしも必須ではなくなりました。

だからこそ、写真があるとそれだけで評価に繋がりますが、せっかく写真をつけてもその写真のチョイスが微妙だと評価を下げてしまうので気をつけてください。

職務経歴書は、主に転職理由離職期間がある場合はその理由もチェックします。また全体を通して矛盾がないかも見ています。

履歴書の写真が見られているのは意外ですね。証明写真向けアプリなどで簡単に証明写真を取れる時代になったからこそ、写真の撮り方や選定が重要といえます。

また、Web応募の普及によって履歴書の写真が必須ではなくなったのも驚き。必須ではないからこそ、一手間加えることで書類選考の評価につながるようです。

職務経歴書は転職理由を明確にし、全体を通して矛盾のない内容にしましょう。

Q4)書類選考の段階で見送りになる書き方(悪い書き方)はありますか?

経験した作業や業務内容を箇条書きしただけで成果が見えない書き方は良くありません。

また、レジュメ内容に矛盾があるものもマイナスの評価につながります。

職務経歴書の業務内容は箇条書きにしがち。しかし、それでは鎌上さんのおっしゃる通り成果が見えてきません。

業務内容を記入する際は、“その業務の成果”や“どのような意識で取り組んだのか”まで記入するよう心がけるのがポイントです。

【面接】何を重要視している?面接で評価されるコツ

フリーリクルーター・人材採用担当の鎌上 織愛(かまがみ おりえ)にインタビュー

Q5)採用担当者目線で「これだけはしておいた方がいい」という面接対策は何ですか

企業のHPやプレスリリースはしっかり目を通しておくべきです。

あと、スケジュール管理。面接時間に遅刻する、面接を失念するというのはもってのほかです。

Q6)面接で「採用したい」と思う瞬間はありますか?

Q1で触れた「ポテンシャルがある」「人柄がいい」という条件を満たしていたときです。

Q7)「社会人マナーは完璧だが、スキルは平均的の人」と「社会人マナーは未熟だが、スキルが高い人」だと、どちらを評価しますか?

年齢にもよりますが、どちらかというと社会人マナーがしっかりある人。30、40歳を過ぎて社会人マナーが未熟というのは人間性を疑います。

スキルは教えられるますし、いつでも身に付けることができますが、人間性は根本的なものなのでどうにもできません。

ただし、20代は社会人マナーがまだ未熟でも致し方ない部分はあると思うので、教えれば改善できるような人間性があるかどうかで判断します。

30代以降の転職者は最低限の社会人マナーが重要。20代の方は「教えれば改善できるような人間性があるかどうか」とあるように、柔軟性や謙虚な姿勢が大切と言えます。

Q8)面接で特に重視しているポイントは何ですか?

面接はお互いにお互いを評価する場なので、しっかりコミュニケーションを取ろうとしているかどうかを見ます。

一方的なアピールや質問攻めがあると、あまり良い印象を感じません。

企業側の都合などを汲んでくれる人は、相手を理解する力やコミュニケーション力という部分でも評価が高くなります

Q9)低評価につながる逆質問はありますか?

会社に興味を持ってくれているからこそ色々と質問してくださると思うので、逆質問で評価が下がるということはありません

逆に全く質問がないほうが「それほど興味ないのかな?」と面接官が感じる場合があります。

聞きたかったことを面接官が面接中に全て回答して解決したのなら、「聞きたかったことは全部話してもらえたので質問はありません」などと伝えると良いでしょう。

Q10)オンライン面接でカンペを見ることをどのように捉えていますか?

カンペを用意すること自体は特に気にしません。とはいえ、カンペはない方が好ましいです

面接はあくまでコミュニケーションで、普段のコミュニケーションでカンペは用意しませんよね。それと同じです。

「普段のコミュニケーションでカンペは用意しない」という言葉には納得。

カンペを見たい気持ちは分かりますが、自己アピールに注力するのではなく面接官とコミュニケーションをとることを意識する方が大事です。

Q11)有給取得率や給与面などを面接で質問するとマイナスの印象を受けますか?

入社してから「思ってたのと違った」と言われるのが一番困るので、しっかり面接で質問してくれた方がありがたいです。

企業側も同様の理由で正直ベースで伝えるべきだと思います。

有給や給与に関して、「むしろ質問してくれた方がありがたい」という回答は意外。入社前に気になる点がある場合は、人事担当者との面接や最終面接でしっかり質問しておきましょう

【転職回数】転職回数よりもコレが重要!

フリーリクルーター・人材採用担当の鎌上 織愛(かまがみ おりえ)にインタビュー

Q12)転職が当たり前になってきていますが、求職者の転職回数は気にされていますか?

転職回数だけで判断はしません。転職回数が多くて理由がそこまで不明瞭であっても、転職によってしっかりスキルアップやキャリアアップを実現しているのであれば問題ないと判断します。

一方、何度も転職を重ねても成長していなければ無意味な転職です。これまでの経験上、そういう人は他責思考が強い傾向にあります。

そもそも、採用した人がすぐに辞めてしまうことは企業側の問題です。企業側に問題がなければ、スキルアップやキャリアアップできる人は長く働いてくれます。

しかし、成長しない人は企業側に問題がなくてもすぐに辞めてしまうと思います。

転職回数が多いのにスキルアップできていないと、マイナスの評価につながります。転職回数が多い方は、転職でスキルアップできたことをアピールするのがポイントです。

Q13)転職回数は何回以上からマイナスの印象を受けますか?

転職回数は年齢によって多くなりがちなので、一概に転職回数の多さで判断はしません。ただし20代で複数回転職していたり、1社の在籍年数が1年未満の企業が複数あるとマイナスの評価に繋がります。

また私の場合は書類選考の際、履歴書→職務経歴書の順にチェックします。そのため履歴書の「学業・職業」の欄をはみ出すほど企業名が羅列されていると、その時点で少し構えてしまいます。

とはいえ、履歴書には全ての職歴を記載することが原則です。どうしても社数が多くなってしまうという方は、「卒業後○年までは●●業界に従事し■社在籍」といった具合に記載方法を工夫するのがおすすめです。

鎌上さんによると、20代での複数回転職や在籍期間が1年未満の企業が複数あるとマイナス評価につながるとのこと。このような方は、前述であったように「スキルアップできたこと」をアピールしてカバーしましょう。

転職回数が多い事実は変えられないので、その中でどんな経験・スキルを得られたのかを伝えてみてください。

Q14)転職回数が多くても「採用したい」と感じるのはどのような人ですか?

転職によってスキルアップを実現し、年相応のキャリア・スキルを持っている人です。あと、自己鍛錬がしっかりできている人です。

【未経験転職】未経験・フリーター・ニートからの転職成功のポイント

Q15)業界未経験または業種未経験からの転職希望者の場合、どのような点を重視されますか?

本人の熱意と素直さと伸びしろとセンスです。

Q16)フリーターやニートから正社員転職する場合、選考通過しやすいポイントやアピール方法を教えてください?

フリーターやニートから脱却するために、どれだけの努力をしたか(しているか)をしっかりアピールしてほしいです。

たとえば、資格を取る・スクールに通うなど、他の同年代より遅れを取った分どのように巻き返そうとしているのかが重要です。

単に「生活に困ってきたから」というのではなく、「自分の人生としっかり向き合ったんだな」ということが伝わってくれば評価できます。

資格を取ったりスクールに通うのが難しい方は、転職したい業界・職種についてビジネス書や専門書で勉強するのもいいかもしれません。

最近では学習アプリやオンライン学習コンテンツも充実しているので、そういったサービスを活用するのもおすすめです。

Q17)フリーターやニートから正社員転職する人が注意すべき点を教えてください?

アルバイトやパート、学校の実習など何らかの仕事の経験があるなら、少しでも自分が得意とすることやできることをアピールすることです。

また「なんでもやります、頑張ります」と言う人も多いのですが、それでは非常に抽象的で面接官には伝わりません。なので、具体的にどのように頑張るつもりなのか・何を頑張るのか・頑張れる根拠を提示してほしいです。

【転職市場】最新の転職トレンドとコロナ禍以後の採用の変化

フリーリクルーター・人材採用担当の鎌上 織愛(かまがみ おりえ)

Q18)従来は「30代以降の転職は難しい」という風潮でしたが、現在は30代以降の人材ニーズはどのように変化していますか?

少子化や低スキル化が進み優秀な人材も減少傾向にあることから、今は40〜50代でも優秀で素直さがある方なら全く問題なく転職できるようになったと思います。

ただ、40〜50代にもなると優秀な人ほど人脈もあり、リファラルでの転職がほとんど。そのため、転職市場では40代以上の優秀な方は少ない傾向です。

「転職市場では40代以上の優秀な方は少ない傾向」とあることから、40代以上で優秀な人材は企業から求められやすいということ。ミドル・ハイクラス向け転職サイトなら、求人を紹介してもらえる可能性が高いでしょう。

「30代過ぎたから厳しいか…」と年齢を理由に諦めることはありません。

Q19)求職者に対してアプローチする方法はどのような手法が主流でしょうか?

各種媒体を利用したスカウトメッセージが未だに主流だと思います。

ただ、エンジニア職はX(旧:Twitter)でDMを送ってスカウトする企業も増えていますし、私自身は自分のアシスタントの採用はインスタで行っています。

私自身もfacebookで仕事のオファーをもらったことがあるので、SNSの活用は重要になってくるでしょう。

最近は転職サイトだけではなく、SNS経由でのスカウトも増えているそうです。

エンジニアに限らず、SNSのプロフィールにスキルや実績、ポートフォリオサイトのURLを記載して定期的に内容を更新しておくと思わぬスカウトが届くかもしれません

Q20)フルリモートの求人のニーズは上がってきていると感じますか?

フルリモートのニーズは増えています

コロナ禍以前にはあまりなかったリモートワークの事務職の求人が登場し始めたことで、特に家庭の事情などで働くことを諦めていた女性が「リモートなら」と積極的に市場に出てきていると思います。

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Q21)コロナ禍前と現在(コロナ禍後)では、人材採用にも変化はありますか?

変化はあります。コロナ禍後の現在では、Q20でもお伝えしましたがリモートワークを希望する人が増えました

また特に最近感じるのは、“優秀な人”と“そうでない人”の差です。この場合の“優秀な人”とは、単に〈スキルがある人〉というわけではありません。

私が思う優秀な人とは〈努力を怠らなかった人〉です。職務経歴書には努力の過程が記載されるものですが、最近はその努力した部分が職務経歴書から見られない人が増えているように感じるのです。そういった意味で、“優秀な人=努力をする人”と“そうでない人=努力を怠る人”に差が生まれているのではないでしょうか。

もし書類選考がなかなか通らないという方は、ぜひ努力した部分を意識して職務経歴書を作成してみてください。

記載しているのに書類が通らないという方は、努力したポイントと企業が評価するポイントが異なるのかもしれません。その場合、仮に入社できたとしても評価基準が自分に合わず苦労する可能性もあるので、「その企業は自分に合っていない」と判断することもできます。

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Q22)正社員以外の雇用形態(業務委託、副業等)は増えていますか?

副業を許可する企業が増えたことや、マッチングサービスの増加も影響し、全体として業務委託や副業で働く人は増加傾向にあると感じます。最たるはエンジニア職ですね。

またQ20でも述べたリモートワークのニーズ増加にも繋がりますが、業務委託や副業はリモートワークであることが多いため、育児中の女性の選択肢としても選ばれやすいです。

そのため、最近は企業に頼らず個人事業主として時間に融通を利かせて活動している女性も多くなったと感じます。

【まとめ】鎌上さんへのインタビューを終えて

今回の鎌上さんへのインタビューで「履歴書は写真のチョイスが見られている」「有給や給与に関して質問してくれた方がありがたい」という回答は予想外でした。

履歴書をオンライン上で簡単に作れるようになったことや、転職が当たり前の時代になってきたからこそ、選考の在り方が変わってきているのかもしれません。

また、「面接はあくまでコミュニケーション」という当たり前のことを再認識。面接になると、つい「アピールしなきゃ」と力んでしまいますよね…。

転職の成功率を上げたい方は自分をアピールするばかりではなく、面接官とコミュニケーションをとることも意識して臨みましょう。

鎌上さんのアドバイスを参考に転職活動をスタート

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この記事のインタビュイー
鎌上

キャリアカウンセラー

鎌上 織愛

2013年にキャリアコンサルタント資格取得後、人材派遣会社やベンチャー企業にて採用担当兼キャリアカウンセラーとして勤務。その後、求人広告業界にて制作・ライターを経験。2018年にキャリアカウンセラー兼ライターとして独立し、求人広告のライティングや学生・ 女性に特化した就活支援に従事する。専門学校生や転職希望者向け就活講座やビジネスマナー講座、フリーランサー向けビジネスセミナー、ハローワーク主催のライター養成講座など、数多くの講座やセミナーに登壇。