当記事はキャリアカウンセラーの鎌上織愛様に寄稿いただいております。
コロナ禍以降、定着しつつあるリモートワーク。しかし一口にリモートワークといっても、さまざまな種類があるのをご存知でしょうか。
出社義務はなくフルタイムでの在宅勤務が可能な「フルリモート」、出社とリモートを組み合わせた「ハイブリッドワーク」、仕事の進行に合わせて勤務時間や場所を自由に調整できる「フレックスリモート」などです。
中でもフルリモートは通勤時間が削減できて時間に余裕ができるうえ、家族と過ごす時間が増えるなど、子育てとの相性が良い働き方です。
この記事では、現在子育てと仕事を両立させるために働き方を変えたいと考えているワーママ・パパに向け、フルリモートのメリット・デメリットやおすすめの職種、転職の進め方などを紹介します。
鎌上 織愛
- 1 子育て世代はどのくらいフルリモートで働いている?
- 2 子育て中のフルリモート勤務。メリットとデメリット
- 3 フルリモート転職の進め方と注意点
- 4 フルリモート・完全在宅で働きやすい職種・業界の紹介
- 5 フルリモート転職で成功するためにおすすめのスキルと資格
- 6 実際に子育てしながらフルリモート転職を成功させた体験談
- 7 子育てしながらのフルリモート転職で知っておくべき法的ポイント
- 8 キャリアアップを目指すための戦略を立てよう
- 9 子育て中のフルリモート転職でよくある質問と回答
- 9.1 Q1:子育てしながらフルリモート転職を成功させるためにはどのような準備が必要ですか?
- 9.2 Q2:フルリモートで働けるおすすめの職種や業界は何ですか?
- 9.3 Q3:フルリモート転職をする際、面接で気をつけるポイントはありますか?
- 9.4 Q4:育児中でも無理なく働けるフルリモートの求人はどこで探せますか?
- 9.5 Q5:フルリモートワークで必要なスキルや資格は何ですか?
- 9.6 Q6:フルリモート転職で企業を選ぶ際、どのような点に注意すればよいですか?
- 9.7 Q7:フルリモートワークをしている人の一日のスケジュール例を知りたいです。
- 9.8 Q8:子育て中にフルリモート転職をする際、法的に知っておくべきことはありますか?
- 9.9 Q9:フルリモート転職後、子育てと仕事の両立で起こりがちな問題とその解決策は?
- 9.10 Q10:フルリモート転職をサポートするサービスやエージェントを教えてください。
- 10 まとめ:フルリモート勤務でライフワークバランスの充実を
子育て世代はどのくらいフルリモートで働いている?
子どもの年齢が小さいうちは急な体調不良が頻発するほか、子どもが小学校に上がれば平日に親が出席しなければならない行事が多く、子育て中のワーママ・パパは常に勤務日・勤務時間の調整に追われています。
そのような現状を変えるために、リモートワークを検討する人は多いでしょう。
最適な勤務形態はスキルや家庭環境など人によって異なりますが、特に子育て中のパパ・ママにはフルリモートという働き方がおすすめです。
創業当時からフルリモートを導入している株式会社NAVICUSが子育て中のフルリモート社員に行った調査によると、88%以上の社員が「フルリモートでの働き方が子育てに好影響を与えている」と回答。子育て世帯とフルリモートの相性の良さが明らかになっています。
さらにフルリモート×子育てのメリットとして「子どもの生活・行事に合わせたスケジュールを組める」「子どもと過ごす時間を確保できる」といった理由が述べられており、子育てと仕事の両立が可能なことも証明されています。
しかし株式会社NAVICUSのように早くからフルリモートを導入している企業は稀有な存在であり、残念ながら日本ではフルリモートを推進する企業はそれほど多くないのが現状です。
2024年3月時点で、日本でフルリモートを行っている人はわずか1%、ハイブリッドワークを行っている人は22%という調査結果が明らかになっています。徐々に働き方の選択肢が増えてはいるものの、フルリモートで働いている人はまだまだ少数派だといえるでしょう。
※参考:【仕事に要するコスト調査①】現在オフィス勤務者の4割がリモートまたはハイブリッドを希望 | キャプテラのプレスリリース
子育て中のフルリモート勤務。メリットとデメリット
子育て世帯に最適だといわれるフルリモート勤務ですが、実際にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここでは、子育て中にフルリモート勤務を行うメリットとデメリットの両面について紹介します。
メリット
フルリモート勤務の大きなメリットは、通勤時間の解消です。移動に費やす時間がなくなれば時間に余裕ができ、子どもとの時間が増えるほか、仕事や趣味などの活動に有効活用できるでしょう。
満員電車で通勤していた人は人混みやストレスから解放され、精神的安定にもつながります。
またオフィスでは作業中に他の従業員から話しかけられ、作業を中断させられることがしばしばありますが、フルリモートでは個人のペースで働けるため集中力が高まり、生産性の向上が期待できます。
デメリット
効率的に作業が進むというメリットがある一方で、フルリモートは対面でのコミュニケーションが減少し、社員間の連携不足がデメリットとして挙げられます。
他の従業員と物理的な距離があるため、カジュアルな雑談がなくなり、孤立を感じてしまうことも。オフィス環境で得られる人との交流や励ましが少なくなるため、モチベーションの維持が難しくなるといった声も聞かれます。
そのほかフルリモートでは仕事とプライベートの境界が曖昧になって、労働時間が長くなったり、逆に集中できず生産性が落ちたりするケースもあります。
労働時間の管理方法やモチベーションの維持方法は、フルリモートを行ううえで必ず事前に検討しておきたい項目です。
フルリモートの会社への転職を考えている人のために、フルリモートワークのメリット・デメリットを解説。フルリモートは好きな場所で働けたりワークライフバランスを維持できるたりする一方で、「つらい」「しんどい」といった声があるのも事実です。[…]
フルリモート転職の進め方と注意点
子育てをしながらの転職活動は、なかなかスケジュール通りに進まないもの。
ここではフルリモート転職を進めるためのステップと、スムーズに進めるためのコツなどを紹介します。
フルリモート転職の進め方
- 自己分析とキャリアプランの設定
- 求人リサーチ
- 応募
- 面接準備
転職活動では、まず自己分析から始めるのがセオリーです。
自己分析とは、自分のキャリアやスキルを棚卸し、仕事に求める条件に優先順位をつける作業。転職の繰り返しを避けるためにも、最初にやりたい仕事や自分のキャリアプランをしっかりと検討し、転職活動における自分軸を作っておきましょう。
限られた時間の中で効率良く求人を探すには、求人サイトや転職エージェントの利用をおすすめします。大手サイトからワーママ・パパに特化したサイトまで、複数の情報源から幅広くチェックしておきましょう。
転職後のギャップをなくすためには、企業の公式サイトやSNSで企業文化や最新の動向を確認することもおすすめです。
応募したい企業が決まったら、履歴書や職務経歴書の準備を行います。希望の働き方を明記することはもちろん必要ですが、こちらの要望を伝えるばかりではなく、応募先の即戦力となるスキルや経験をしっかりとアピールし、企業側が「一緒に働きたい」と思える書類を作成しましょう。
フルリモート転職では企業側と直接会う機会がなく、オンラインで完結することも少なくありません。そのため、メールやチャットなど文字を中心としたやり取りの中で「この人なら大丈夫」と信頼してもらえる関係性を構築することが大切です。
メールはできる限り迅速に返信する、期限を厳守するといったマナーを守り、円滑なコミュニケーションを心がけましょう。
子育て中の詳しい転職活動ステップと時間管理術もあわせて見る
今の職場環境に不満がありつつも、「子育てしながらの転職活動はできるの?」という不安を抱えている子育て中のワーママ・パパは多いのではないでしょうか。普通の転職よりも条件が多くなってしまい、選択肢が狭まってしまうなど転職のハードルが高いですよね[…]
オンライン面接の注意点
フルリモート転職ではオンラインでの面接が想定されるため、通常の面接対策に加えていくつか注意しておきたいポイントがあります。
オンライン面接で必要な事前準備
- 環境整備
- 通信環境整備
- 機材チェック
オンライン面接ではまず環境整備が必要です。カメラ付きのパソコンや安定したインターネット回線を準備しましょう。
またオンライン面接中に余計な情報が映りこまないよう、遮断された環境も必要です。必ず事前に動作をチェックし、面接当日、スムーズに始められるようにしておきましょう。
オンライン面接で注意すべきポイント
- 面接開始の5分ほど前に入室
- 普段よりもはっきりと大きな声で
- 相槌は少し大げさめに
オンライン面接では、指定された面接開始時刻の5分ほど前に入室するのが一般的です。ただし、事前に企業側から指示がある場合はそれに従いましょう。
またオンライン面接ではスクリーンを通して会話を行うため、対面面接よりもはっきりと大きな声で話す必要があります。回線の影響で映像が細切れになることもあるため、相槌を打つ場合も普段より大げさにゆっくりと行うと相手に伝わりやすくなります。
さらにアイコンや背景を適切なものに設定しておくなど、フルリモート転職ではITリテラシーをアピールすることも有効です。
フルリモート・完全在宅で働きやすい職種・業界の紹介
ここでは、フルリモートや完全在宅で働きやすい職種や業界を紹介します。子育てしながら挑戦できる仕事があるか、自身のスキルや経験と照らし合わせて検討してください。
IT・テクノロジー業界
システムエンジニア(SE)やプログラマー、Webデザイナーなどはパソコンで完結する業務のため、フルリモートや完全在宅で働きやすい職種です。中には提携先に常駐しなければならない勤務形態もありますが、フルリモートの求人も多くあります。
ただし、専門性の高い知識や経験が求められるため、即戦力でなければ正社員での転職は難しいかもしれません。
クリエイティブ職
グラフィックデザイナー、ライター、イラストレーター、動画編集者など、オンラインツールを使って成果物を作成・共有できる職種もフルリモートに適しています。
中には未経験から始められる求人もあり、意欲があれば挑戦しやすい職種です。
マーケティング職
マーケターやWebディレクターは、求人数が多く人気の職種です。企画立案から競合調査、分析といった一連の作業はパソコンさえあれば場所を問わずにできるため、多くのマーケターがフルリモートで働いています。
顧客のニーズやトレンド調査のために市場に足を運ぶことはありますが、出社せず自宅から直行直帰が可能です。
営業職
基本的に、営業の仕事は社外に出ているケースがほとんどです。営業活動や顧客対応、商談、いずれの作業も電話やメールなどのツールで完結するうえ、顧客の元へ出向く場合も直行直帰できるため、フルリモートに適しています。
また営業職は未経験可能な求人が多く、新しい職種に挑戦したい人におすすめです。
カスタマーサポート
昨今、電話やチャットで問い合わせ対応を行うオペレーター業務でも、フルリモートの求人が増えています。
パソコンと必要なツールを導入すれば自宅でも作業可能なため、対面での仕事が苦手な人に人気です。多くの場合、就業前に出社型の研修がありますが、研修後はフルリモートで働けます。
今回は、フルリモートができる職種を紹介。フルリモートといえば「IT業界」を思い浮かべる人も多いですが、技術革新によってIT以外の職種もフルリモートしやすくなっています。またフルリモートに向いている職種の条件や、業界ごとのリモートワー[…]
フルリモート転職で成功するためにおすすめのスキルと資格
リモートワークは通勤不要で自由度がある反面、高い自己管理能力が求められます。業務時間や業務進捗を自身で管理しなければならず、リモートワークツール(Slack、Zoom、Trelloなど)を使いこなす力も必要です。
加えてリモートワークでは、最低限のミーティングや会議のみで成立するため他者との関わりが少なくなりがちですが、だからこそ密なコミュニケーションが欠かせません。
顔が見えないツールを使うときは尚更、相手の意図を汲み取ったり意思表示を明確にしたりするなどの気遣いが大切です。
フルリモート転職に必要な特定の資格はありませんが、資格はスキルや能力を公平に証明してくれるため持っておいて損はありません。
転職活動を効率良く成功させたいなら、業界や職種に合った資格を取得することも一案です。以下は一例ですが、ぜひ参考にしてください。
IT・テクノロジー業界
AWS認定、CompTIA、Microsoft認定などクラウドやネットワーク、セキュリティ関連の資格や、JavaやPythonなどのプログラミング資格など
クリエイティブ職
デザインスキルを証明するAdobe認定プロフェッショナルなど
マーケティング職
マーケティング・ビジネス実務検定やウェブ解析士など
事務系
日商簿記、秘書検定、ビジネス能力検定各種、MOSやITパスポートなどのPC系の検定
実際に子育てしながらフルリモート転職を成功させた体験談
子育てしながらフルリモート転職を成功させるには、机上の理論だけでなく成功例を参考にすることが近道かもしれません。
ここでは実際に子育てしながらフルリモート転職を果たし、ワークライフバランスを充実させたFさんに体験談を伺いました。
1日3時間半の通勤時間。フルリモートがもたらした生活の変化とは【Fさんの体験談】
とある企業の人事採用担当としてフルタイム・正社員で働いていたFさんは、2人の子どもの産休・育休を経て再びフルタイムで復職しました。
Fさんは夫や実家に頼りながら子育てや家事と仕事を両立していましたが、夫が出張で不在がちなことに加え、Fさんの企業がオフィス移転となり勤務地がさらに遠方となってしまいました。
通勤時間は往復で3時間以上。日々精神的にすり減っていくなか、転職を検討し始めたと言います。
そんなFさんの体験談を聞くため、鎌上さんが取材・インタビューを行いました。
Fさん
長子が小学校に上がる前に就学前調査票というものを提出しなければならなかったのですが、そこに「職場から学校まで徒歩で何時間かかるか」という質問があったんです。計算すると、約11時間。そのとき「万が一、震災が起きたときに、私は子どものもとにすぐ駆けつけられないのだ」という現実を目の当たりにしたのがきっかけですね。
長子が年中のときにオフィスが移転し、通勤時間が1時間45分になってからというもの毎日「もったいないな」と悶々としてはいたんです。2人目も生まれたばかりで夜泣きもするのに、毎朝4時に起きて夕飯の準備を済ませなければならない。時間に余裕がないせいで子どもたちに優しくできず、そんな自分の不甲斐なさに毎晩涙が止まりませんでした。
それでも、その頃は忙しさに追われて転職を考える余裕はありませんでした。そんな私が実際に行動に移せた理由は、2023年2月に起きたトルコ地震です。日本でも震災が頻繁に起こっていましたし、本当に震災が起きてしまったときに後悔しても遅すぎると思ったら勢いがつきました。ちょうど、長子が卒園を迎える直前です。
Fさん
実はそれほど転職活動を行った記憶がないんですよね。ただ同僚やママ友など、周囲の人達にたくさん相談しました。どういうことがしたいのか、自分は何ができるのか、何がしたくないのか、何を叶えたいのか、何を優先したいのか――そうしたことを人に話すことで言語化につながり、結果的に自己分析になったのだと思います。
また人にたくさん話していたおかげで、いろんな方から「こんな求人があったよ」「あそこで人を募集していたよ」と情報をいただけたのも大きかったですね。結果的に知人からフルリモートの事務の仕事を紹介してもらい、無事転職が叶いました。
Fさん
そうですね。転職活動で大変なことはそれほどありませんでしたが、色々な気づきはありましたね。そもそも採用担当だったので、転職市場についてはある程度の理解がありましたが、実際に自分が転職する側になって様々な企業があるんだなぁと知ったと言いますか…。
「子育て中のママさん歓迎!」という求人でも、実際に応募すると「月40時間残業」とか「土日どちらかは勤務必須」とか、全然子育て中の人を歓迎しているとは思えない働き方を強要されることもありました。そのたびに「私はもう社会から求められる存在ではないんだな」と現実を突きつけられているようで、辛かったですね。
Fさん
実は長子が小学1年のうちは今まで子どもに向き合えなかった分、家事・育児に専念しようと考えていたんです。長子が卒園するタイミングで前職に退職の意思を伝え、引き継ぎや有給消化などで実際に退職できたのは夏頃でした。その間に何社か選考を受けたこともあったのですが、前述のとおり育児と両立できそうな職場にはなかなか出会えないと思っていたので、まぁのんびりやろうかなと思っていました。その矢先、秋口に今の仕事を紹介してもらい、あれよあれよと10月から働けることになったんです。
もう少し子どもとゆっくり過ごしたいと思っていたものの、フルリモートで条件の良い求人は簡単に見つからないとも思ったため、意を決して転職を決めました。また前職の上司や夫からも「離職期間が長引くほどキャリアは錆びつくから悠長なことは言ってられない」とアドバイスをもらったのも決断できた理由ですね。
Fさん
現在、長子は小学2年生、下の子どもは年長になりました。今となっては、あのまま通勤フルタイムの仕事を続けていたら遅かれ早かれ限界が来ていたと思います。というのも、長子は小学校へ入学して少し経った頃、学童へ行き渋ることが出てきたんです。以前の働き方だったら無理やり行かせてしまったと思いますが、フルリモートのおかげで時間的にも精神的にも余裕が生まれ、そうした突発的な出来事にも対処できるようになったし、子どもの話をゆっくり聞く時間ができました。
またお昼の休憩時間に夕飯作りなどの家事をこなせるようになったので、朝早く起きる必要もなくなりました。朝に子どもが学校へ行くのを見届け、子どもが帰宅する頃に家で迎えられる。子どもファーストの生活は、フルリモートでないと絶対に手に入りません。
Fさん
私は運良くフルリモートのお仕事を紹介してもらった身なので恐縮ですが、ひとつ言えるとしたら「言語化」「見える化」することですね。私は片道1時間45分の通勤時間を、1週間・1ヶ月で合計したら何時間になるのか、実際にノートに書いてみました。1週間で17.5時間、1ヶ月で70時間=2.92日と具体的な数字を見たら、ぼんやり「もったいない」と思っていた気持ちが明確に「無駄だ!」と感じて。どんなに小さいことでも、頭に浮かんでいるだけの状態と、活字として目にするのとでは感じ方も全く異なります。ぜひ目に見える形にしてみてください。
そして夫や友人、両親など、できるだけ色々な人に話したり相談したりするのもおすすめです。最初の頃は私も一人で抱えがちでしたが、一人で考えると悪いことばかり考えてしまうんですよね。悩みのるつぼにはまってしまい、落ち込んでは自責する行為を繰り返していました。
最初は「恥ずかしいな」「迷惑かな」と思ってなかなか話すのにも勇気がいりましたが、いざ話してみると、そんな心配はあっという間に消え去ります。人に話すことで良いアドバイスをもらえたり、自分の本当の気持ちに気づけたり、自分の望む求人情報が舞い込んできたり…。本当に良いことしかないので、悩んでいる人はぜひ人に話してみてほしいです。話せる人がどうしてもいない人は、転職エージェントなどのアドバイザーでも良いと思います!
子育てしながらのフルリモート転職で知っておくべき法的ポイント
昨今、共働き世帯は増えつつあり、子育てしながらでも働きやすい環境が整備され始めています。ここでは、子育てしながら働く際に知っておきたい法的知識を紹介します。
まず、育児・介護休業法に基づき、子どもが1歳になるまでの間はすべての人が育児休暇を取得できる権利があります。状況によっては最大2歳まで延長が可能です。
これは男女問わず取得でき、育児休業中は育児休業給付金が支給されます。
転職時に重要なのは、育児休暇の取得条件やその対象者について確認することです。例えば、雇用形態や勤続期間によって取得条件が異なる場合があります。
2024年9月現在、在宅勤務(リモートワーク)に特化した法的な規定はないため、労働基準法が適用されます。
一般的には企業が独自の在宅勤務規定を設け、就業時間や業務範囲の取り決めを行っているため、勤務先の規定に従うことが前提です。
転職時には在宅勤務制度の有無や詳細、また育児と両立できる柔軟な働き方が認められているかを確認してください。自身の権利を理解し、転職後に安心して働ける環境を選ぶことが成功への鍵といえるでしょう。
キャリアアップを目指すための戦略を立てよう
子育てと仕事の両立は大変ですが、計画的に取り組むことでキャリアアップは十分に可能です。
以下のポイントを参考に、あなたの状況に合ったキャリアプランを描いてみましょう。
1:目標設定と優先順位の明確化
キャリアアップを目指す際はまず、具体的な目標を設定しましょう。どのようなポジションに就きたいのか、どの分野でスキルを高めたいのかを明確にすることが重要です。
さらに家庭と仕事のバランスを保ちながら、どの程度の時間やエネルギーをキャリアアップに費やせるかを現実的に見積もり、優先順位をつけます。
2:スキルアップと学びの継続
子育て中でもインプットを続けることがキャリアアップの鍵です。オンライン講座やリモートで参加できるセミナーを活用し、業界のトレンドや新しいスキルを積極的に習得しましょう。
特にITスキルやプロジェクト管理スキルなど、在宅でも力を発揮しやすい分野はキャリアの幅を広げるために有効です。資格取得も転職や昇進時に強力な武器となります。
3:ネットワーキングとサポートの活用
子育て中のワーママ・パパは孤独を感じやすいもの。転職活動中は積極的にネットワーキングを活用しましょう。
SNSなどを通じて他のワーママ・パパや同じ境遇の人とつながっていれば、有益な情報やチャンスを得られるかもしれません。
また、職場内外でサポートのネットワークを築くことも重要です。パートナーや家族だけでなく、保育サービスや地域の支援も上手に活用し、負担を分散してください。
4:柔軟な視点を持つ
キャリアアップを目指す方法は一つではありません。子育て中なら尚更、自分が置かれている環境や家庭の状況に応じて働き方を変化させ、ベストなキャリアアップの方法を模索する姿勢が大切です。
また普段からキャリアアップの意思を周囲に伝えておくことで、思わぬ方向から朗報が舞い込む可能性もあります。
子育て中のフルリモート転職でよくある質問と回答
Q1:子育てしながらフルリモート転職を成功させるためにはどのような準備が必要ですか?
子育てしながらフルリモート転職を成功させるためには、まず家族に相談し、どのようなライフスタイルを目指しているかを伝えましょう。
家族の同意や支援なくして、転職を進めることはできません。家族だけでなく転職エージェントなど多方面を巻き込んで進めることで、効率的な転職活動が実現します。
Q2:フルリモートで働けるおすすめの職種や業界は何ですか?
フルリモートで働ける職種としては、ソフトウェア開発者やシステムエンジニア、ライターやデザイナー、デジタルマーケティング担当者、カスタマーサポートなどが挙げられます。
いずれもデジタルツールの活用スキルが欠かせません。
Q3:フルリモート転職をする際、面接で気をつけるポイントはありますか?
フルリモート転職の面接は画面越しの対話になるため、明確な意思疎通を図ることが重要です。
対面よりもやや大きめの声でゆっくりと話すことを心がけてください。
Q4:育児中でも無理なく働けるフルリモートの求人はどこで探せますか?
育児中でも無理なく働けるフルリモートの求人は、以下のサイトで探せます。
上記サイトではフルリモートに限らず多様な働き方の求人が掲載されているので、子育て中のワーママ・パパに参考になるでしょう。
ワーママ・パパにおすすめの転職エージェントを詳しく見る
今の職場環境に不満がありつつも、「子育てしながらの転職活動はできるの?」という不安を抱えている子育て中のワーママ・パパは多いのではないでしょうか。普通の転職よりも条件が多くなってしまい、選択肢が狭まってしまうなど転職のハードルが高いですよね[…]
Q5:フルリモートワークで必要なスキルや資格は何ですか?
フルリモートワークでは、リモートワークツール(Slack、Zoom、Trelloなど)の活用能力や自己管理能力、高いコミュニケーションスキルが求められます。
業務内容によって役立つ資格は異なりますが、IT関連の認定(例:AWS認定、CompTIA)、プロジェクト管理資格(例:PMP、Scrum Master)、デジタルマーケティング資格(例:Google広告認定)など、さまざまな資格があります。
このページでは、在宅ワーク・リモートワークで求められる必要スキルについて解説。ワークライフバランス確保のために在宅ワーク・リモートワークを希望する人も増えてきています。その分、競争倍率も高いため在宅ワークで求められる能力を面接でアピ[…]
Q6:フルリモート転職で企業を選ぶ際、どのような点に注意すればよいですか?
フルリモート転職における企業探しでは、まずリモートワークの制度とサポート体制を確認してください。
さらに企業の文化やチームのコミュニケーションスタイルが自分に合うか、柔軟な働き方や育児支援制度が整っているかもチェックしましょう。転職後の働き方やスケジュールを具体的に想像することが大切です。
Q7:フルリモートワークをしている人の一日のスケジュール例を知りたいです。
フルリモートワークをしている、あるワーママの一例を紹介します。
- 7:00 – 起床、朝食、子どもの準備手伝い
- 8:00 – 家族が登園・出勤(夫が子どもを送る)、洗い物、洗濯物など家事の片付け
- 9:00 – 業務開始
- 10:00 – オンライン会議
- 12:00 – 昼食をとりながら日用品の通販
- 13:00 – 業務再開
- 15:00 – 短い休憩、残っている家事の片付けや夕食の準備
- 15:30 – 業務再開
- 17:30 – 業務終了、子どものお迎え
- 18:00 – 夕食
- 19:30 – 洗い物、お風呂、子どものお世話
- 21:00 – 残っている家事の片付け。なければ自己学習や趣味の時間
- 22:30 – 就寝
Q8:子育て中にフルリモート転職をする際、法的に知っておくべきことはありますか?
子育てしているワーママ・パパが知っておくべき法律は、育児・介護休業法です。またフルリモートでは労働基準法が適用されるため、勤務時間や休憩、残業代の取り決めについても確認が必要です。
企業の在宅勤務規定も理解し、労働契約に含まれる内容をしっかり把握しておきましょう。
Q9:フルリモート転職後、子育てと仕事の両立で起こりがちな問題とその解決策は?
フルリモート転職後、子育てと仕事の両立を進めるにあたっては、時間管理の難しさや仕事と家庭の境界が曖昧になることが問題になりやすい傾向があります。
解決策としては業務スケジュールを分刻みで細かく設定し、育児と仕事の時間をはっきりと区別しましょう。アプリやタイマーなどを用いて、自分に合う方法を探してください。
Q10:フルリモート転職をサポートするサービスやエージェントを教えてください。
ここでは、以下のサービスを紹介します。
上記サイト・エージェントはフルリモートの求人が多いだけでなく、転職サポートも充実しています。初めてフルリモート転職を検討する人にもおすすめです。
まとめ:フルリモート勤務でライフワークバランスの充実を
子育てと仕事の両立を図りたい、ライフワークバランスを充実させたいなら、まずは働き方を見直してみましょう。子どもがまだ小さいうちは、通勤時間を削減できるフルリモートがおすすめです。
子どもや家族の予定に合わせて行動できる環境を作るだけで、気持ちに余裕ができ、子育ても仕事も気持ち良く効率的に進められるでしょう。
限られた時間の中でフルリモート転職を始めるには、転職エージェントの利用をおすすめします。
幅広い求人情報を収集できるため、まだ本格的に転職するかどうか迷っている方にも有効です。毎日を笑顔で過ごすためにも、前向きな転職を検討してみてはいかがでしょうか。
鎌上 織愛