仕事を辞めたいと思う理由TOP10とは?対処法と辞めどきの判断基準

会社で働いていると「疲れた…辞めたい」という思いを漠然と抱いている人も多いはず。今回は、実際に退職した人の調査結果をもとに仕事を辞めたいと思う理由を紹介します。

仕事を辞める前の対処法や、仕事を辞める判断基準についても解説しています。

「会社を辞めたいと思うのは甘え?」と感じている方や、本当にやめるべきか迷っている方は参考にしてください。

 

この記事を書いた人
T.F氏:30代前半

転職UPPPライター

T.F氏:30代前半

ライター経験8年以上で年間100記事以上を執筆。転職・健康食品・美容などの情報を取り扱うWebメディア企業でライター/ディレクターの経験を積み、その後フリーランスへ転身。Webコンテンツの執筆やWebサイトのディレクション、コンサルなどを経験。今までに6社の転職サイト/エージェントを利用し、現在は転職UPPP編集部で活躍中。

利用した転職サイト

リクルートエージェント、リクナビNEXT、Green、Wantedly、VISIONARY

「仕事を辞めたい」と思う理由ランキングTOP10

厚生労働省の退職理由の調査結果を参考に、退職理由で多かったものをピックアップ。

実際に会社を辞めた人の退職理由なので、「自分の“辞めたい”と思う理由は甘え?」と感じている方は特にチェックしてみてください。

  • 1位:給与や報酬が少ない
  • 2位:会社の将来に不満を感じた
  • 3位:労働時間が長い/休憩が少ない
  • 4位:会社の方針や社風が合わない
  • 5位:成果や能力が正当に評価されない
  • 6位:他にやりたい仕事が見つかった
  • 7位:自分に向いていない仕事だった
  • 8位:仕事にやりがいを感じない
  • 9位:人間関係のトラブル
  • 10位:体調を崩し始めた

1位:給与や報酬が少ない

男女ともに仕事を辞める理由で多かったのが「給与や報酬が少ない」ということ。
以下の職場環境だと、自分の努力やスキルが十分に評価されていないと感じてしまい仕事へのモチベーションが低下してやる気を失う原因になるでしょう。

  • 仕事量や労働時間に見合った給料ではない
  • 成果を出しても報酬をもらえない
  • 高いスキルや資格を持っているのに給料がそれに見合っていない
  • 管理職クラスの責任あるポジションなのに給与が上がらない
  • 土日出勤もあるのに十分な手当がない

また、給与の不満や不公平感から同僚や上司との間に摩擦や対立が生じるケースも少なくありません。

給与が少ないと趣味やプライベートに使える金額が減るだけでなく、貯蓄できる金額も限られるため将来への不安も高まります

こういった悪影響があるため、給与や報酬の少なさは会社をやめる理由として上位にきているのでしょう。

2位:会社の将来に不満を感じた

近年、多くの人が「仕事を辞めたい」と感じる背景には、会社の将来に対する不安や不満が大きく影響しています。
このような不安や不満を感じる事例としては、以下のような状況が考えられます。

  • 会社の業績が継続的に低迷している
  • 経営陣の方針や戦略が不明確で、将来のビジョンが見えない
  • 企業の技術やサービスが時代遅れとなり、競合他社に取り残されるリスクが高まっている
  • 会社の経営体質が古く、デジタル変革や新しい技術の導入に消極的
  • 企業の借金が増加し、経営の安定性が低下している

自分のキャリアや将来の生活設計を考えると、不安定な会社で働き続けるのはリスク。
業績が不安定な会社でダラダラと働き続けていると、スキルアップや転職の機会を逃してしまうので仕事を辞めたいと考える人が増えているというわけです。

3位:労働時間が長い/休憩が少ない

労働時間が長い、または休憩が十分に取れないというのも多くの人が仕事を辞めたいと感じる理由の一つ。
次のような理由で長時間労働を続けると、身体的・精神的な疲れが蓄積して健康を害するリスクがあります

  • 人手が不足している
  • 締め切りが迫っているプロジェクトが多い
  • 急に仕事が舞い込んでくることが多く、業務時間が不安定
  • 上司が帰るまで帰れない風潮がある
  • 業務時間外もクライアントや顧客の対応が必要

こういった環境下では心身ともに疲れてしまい、「仕事を辞めたい」と強く感じるというわけです。

また、長時間労働によってプライベートの時間が減少することで家族や友人との関係が希薄になり、プライベートの充実感が低下することも考えられます。
その結果、仕事に対するモチベーションの低下や仕事の質の低下が生じるでしょう

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4位:会社の方針や社風が合わない

意外にも「会社の方針や社風が合わない」ということも、会社を辞める理由として上位にあがっていました。

会社の方針や社風が合わないと、自分の仕事に対する価値観や考え方が認められない可能性が高く、それにより職場でのストレスや不満が増加する可能性があるからと考えられます。

また、現代では業務内容だけでなく職場環境に対する満足度、自分の価値観や生き方との合致なども会社選びで重要視されるようになってきました。
仕事に対する価値観をしっかり持った人だと、会社の方針や社風が自分の価値観と大きく異なる場合、そのギャップを強く感じるでしょう。

さらに、社風が合わないと感じる会社では、職場の人間関係の悪化や自己成長、キャリアアップの機会が限られてしまうリスクも考えられます。

5位:成果や能力が正当に評価されない

次のような不当な評価も、仕事辞めたいと思う理由の一つ。
努力が見過ごされたり適切に評価されたりしないと、自分の価値や仕事への取り組みが「無駄だ」と感じるからです。

  • 頑張ったプロジェクトの成果が上司や経営陣によって無視される
  • 上司の気分などで不当に低い評価を受ける
  • 昇進や昇給のチャンスが、実力や成果に関係なく他の要因で決まる
  • 努力や時間をかけて取り組んだ業務が、適切なフィードバックなしに却下される
  • 能力やスキルを十分に発揮できる仕事が与えられず、能力を無駄にしていると感じる

公平な評価を受けられない会社ではモチベーション低下につながるのはもちろん、成長やキャリアアップの機会が限られてしまいます

6位:他にやりたい仕事が見つかった

仕事を長く続けていると自分の得意不得がわかってきて、大人になってから“本当にやりたいこと”が見つかることもあります

他にやりたい仕事やキャリアが見つかった場合、現在の仕事を辞めて新しい道を追求したいと感じるのは自然なこと。
新しい仕事が自分の価値観や夢に合致していれば、その方向に進むことでよりやりがいや満足度を得られるからです。

このような場合、転職の面接で転職理由を聞かれた際に「チャレンジしたいことができたらから」と強くアピールできるため高評価につながるでしょう。

7位:自分に向いていない仕事だった

〈自分の強みやスキルを発揮できない〉〈苦手なタスクばかり振られる〉という職場では、「自分に向いていない仕事だ」と感じて辞める理由になるでしょう。

自分の得意分野やスキルとは異なるタスクばかりを任せられる状況下では、自分の能力を最大限に活かすことが難しくなります。
このような会社では、自分の仕事に自信を持つことが難しくなりモチベーションの低下を招く可能性が高いです。

さらに、自分が苦手とするタスクばかりを担当することで、仕事の効率や成果が出にくくなることも。
長期的には、自分のキャリアの方向性や将来のビジョンの実現を妨げる要因になりかねません

自分に合った仕事を見つけ、自分の強みやスキルを最大限に活かすことがキャリアの成功の鍵となるでしょう。

8位:仕事にやりがいを感じない

やりがいを感じられない会社だと仕事も単純で成長できる機会が少ないです。
特にこれからキャリアを形成していく20代〜30代の人だと、仕事にやりがいを感じない会社だと将来に不安を感じて辞めたくなるでしょう。

例えば、以下のように期待と現実のギャップからやりがいを感じなくなることがあります。

  • クリエイティブな仕事を求めてデザインの職に就いたにも関わらず、実際には事務作業が中心の業務が多い
  • 人とのコミュニケーションを得意として営業の仕事を選んだのに、実際には数字を追うばかりの日々が続く

また、裁量がなく自分の意見を取り入れられない状況や、仕事がゆるすぎるのも仕事のやりがいを感じない原因です。

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9位:人間関係のトラブル

良好な人間関係は、仕事の効率やモチベーションを向上させる一方で、トラブルが生じるとモチベーション低下につながることも少なくありません。
実際、「仕事は嫌じゃないけど人間関係がストレスで辞めたい」という口コミも多く見受けられます

仕事を辞めたい理由の「人間関係のトラブル」に関する口コミ 仕事を辞めたい理由の「人間関係のトラブル」に関する口コミ3 仕事を辞めたい理由の「人間関係のトラブル」に関する口コミ2

〈ゴシップや陰口が常習化している〉〈職場にいじめやハラスメントが存在する〉といった職場では、たとえ当事者でなくともその場にいるだけで嫌な気分になりますよね…。

このような状況が続くと仕事に対するやる気やモチベーションが失われ、最終的には仕事を辞めたいという気持ちになると考えられます。

10位:体調を崩し始めた

仕事でのプレッシャーや過度なストレスが原因で体調を崩し始める人も少なくありません。

仕事で体調を崩す原因として〈長時間労働、休息不足、人間関係のストレス、適切なサポート不足、不当な評価〉などが挙げられます。
これらの状況が続くと心身のバランスが崩れ、最終的にはうつ病などの精神的な疾患を引き起こしかねません。

富山大学の研究グループの研究結果によると、仕事への不満を抱く人はうつ病発症リスクが高いことがわかっています。

1年間の追跡調査では、仕事の満足度、および仕事関連の心理社会的ストレス(仕事のコントロールと仕事の要求)がうつ病と有意に関連していました。さらに、仕事への不満を報告した人は、うつ病を発症するリスクが高く(オッズ比 [OR]: 1.94)、仕事のコントロールの低さ(OR: 2.64)と高い仕事の需要(OR: 2.20)に関連して持続するうつ病を発症するリスクが高かった。

引用:The Contributions Made by Job Satisfaction and Psychosocial Stress to the Development and Persistence of Depressive Symptoms

ストレスなどで体調に変化が出ている人は、新しい環境やキャリアを検討することも一つの解決策となります。

「仕事を辞めたい」と思った時にやっておきたい7つの対処法

「仕事を辞めたい」と思ったらすぐに辞めるのではなく、一度落ち着いて以下のことを試してみてください。

  • 辞めたいと思う理由を書き出して原因がないかを明確にする
  • 信頼できる上司や同僚に悩みを相談する
  • 仕事のトラブルや待遇面の不満は人事に相談する
  • 異動を検討する
  • 新しいスキルや資格を身につける
  • 体調を崩しているなら思い切って休暇を取る
  • 今より条件のいい会社があるか転職サイトで探してみる
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①辞めたいと思う理由を書き出して原因がないかを明確にする

仕事を辞めたいと感じたら、ノートなどに原因を書き出してまずはその原因を明確にしましょう。
原因を明確にすることで、自分で解決できることと・自分で解決できないことを理解することができます

たとえば、仕事を辞めたい原因が自分自身にある場合、それは自分の考え方や仕事のやり方を変えることで解決することができるかもしれません
スキルアップを目指して新しい学びを追求することで、仕事の幅を広げることができるでしょう。

一方、外部の要因、たとえば人間関係や会社の方針などに原因がある場合、自分一人での解決は難しいです。
このような原因であれば、転職を検討するのも一つの解決策となるでしょう

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②信頼できる上司や同僚に悩みを相談する

「仕事を辞めたい」と感じたら、辞める前に信頼できる上司や同僚に悩みを相談してみてください。
自分の悩みや不満を他者に伝えることで、自分の気持ちや考えを整理することができるからです。

また、相談することで、自分が見落としていた視点や解決策を教えてもらうことができるかもしれません。
特に、経験豊富な上司の意見は、自分の悩みを解決するための大きなヒントとなることが多いです。

それだけでなく、悩みを相談することで自分の考えや感じていることに偏見がないか知ることができるのもメリット。
信頼できる他者からの意見を聞くことで、自分の考えに誤解や偏見がないか知ることもできます。

社内に信頼できる上司や同僚がいるなら、まずは仕事の悩みを相談して辞めるべきか検討してみるといいでしょう。

③仕事のトラブルや待遇面の不満は人事に相談する

会社内の人間関係のトラブルや待遇の不満が仕事を辞める理由の方は、人事部に相談してみてください。

人事部門は従業員の悩みや不満を受け止め、適切なアドバイスやサポートをするのが本来の役割。
中立的な立場から事情を聞き、企業の方針や制度に基づいて最適な解決策を提案してくれる可能性があります

さらに、自分の不満や悩みが自分自身の問題なのか、それとも会社の問題なのかを明確にすることができます
自分自身の問題であれば、考え方や仕事のやり方を変えることで解決することが可能です。

④異動を検討する

「仕事を辞めたい」という感情が湧き上がったとき、考えるべき選択肢の一つが「異動」。
異動が可能なら新しい環境や役職にチャレンジすることができ、仕事のやりがいやモチベーションを取り戻すことが期待できます

また異動により今までの経験やスキルを活かしつつ、新しい知識や技術を習得するチャンスも増えるでしょう。

人間関係にストレスを感じているなら、異動することで苦手な社員と離れて仕事ができるのも利点の一つ。

異動してチャレンジしてみたい部署があるのなら、上司や人事に仕事に対する悩みと異動の申請を相談してみてください。

⑤新しいスキルや資格を身につける

「評価されない」「やりがいを感じない」という理由で仕事を辞めたいと感じている方は、その前に新しいスキルや資格を身につけることを検討してみてはどうでしょうか。

現在の職場での評価が低い場合や、転職を考えている場合、新しいスキルや資格は大きな武器となります。
特に、現代のビジネスシーンではITスキルや専門的な知識が求められることが多いため、現職で活かせるスキルや資格を持っていると会社内でも注目されるでしょう。

たとえば、英語の資格を取得すれば、海外との取引が必要な企業との仕事のチャンスが増えるでしょう。
ITの資格を持っていればシステム開発やデータ分析など、多岐にわたる業務に携わることができるようになります。

また、新しい知識を学ぶことで自分の視野が広がり仕事に対するモチベーションアップも期待できます。

仕事を辞めたいと感じたとき、一度新しいスキルや資格を身につけることを検討してみてください。

⑥体調を崩しているなら思い切って休暇を取る

仕事のストレスが原因で体調を崩しているときは、冷静な判断が難しくなっています
うつ状態では判断力が低下すると言われているため、体調を崩している時に会社を辞める判断をするのは要注意です。

認知能力や判断能力、意欲といったものが低下することにより、悲しみや不安、恐怖などを強く感じるようになるのが、主な症状です。

引用:赤羽すずらんメンタルクリニック「ストレスが限界に達しているときのサインとは?見逃さず早めに受診を」

仕事のストレスで体調を崩しているなら、思い切って有給を取ったり休職したりして心を休めるのがおすすめ
しっかりと体調を整える時間を持つことで、心のバランスも取り戻すことができます。

体調を整えた後に、本当に仕事をやめるべきかどうかもう一度冷静に考えてみることが大切です。

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本当に辞めるべき?仕事を辞める判断基準

「仕事を辞めたい理由がはっきりしたけど、本当に辞めるか迷っている」という方は、以下の仕事を辞めてもいい判断基準を参考にしてください。

  • 仕事のストレスが体調に現れている
  • 労働時間が長い
  • 人間関係のトラブル(いじめなど)がある
  • 正当な評価を受けられていない
  • 会社の業績が不安定
  • 仕事が向いておらず、自分の強みやスキルを発揮できない

これらの基準をもとに自分の現在の仕事環境や状況を冷静に分析することで、「本当にこの仕事を辞めるべきか」を判断する手助けとなるでしょう。
何よりも自分の仕事に対する価値観やキャリアプランを大切にして、最善の選択をすることが重要です。

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【まとめ】仕事を辞める前に「辞めたい理由」を明確にしておこう

「仕事を辞めたい」と思っていても、辞めたい理由がわからない状態だと転職しても同じ状況に陥る可能性があります。

仕事を辞めたいと感じたら、まずは辞めたい理由を明確にしていきましょう。
自分で解決できることなのか・自分では解決できないことなのかが分かれば、本当に辞めるべきかが正しく判断できます

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参考サイト

 

この記事を書いた人
T.F氏:30代前半

転職UPPPライター

T.F氏:30代前半

ライター経験8年以上で年間100記事以上を執筆。転職・健康食品・美容などの情報を取り扱うWebメディア企業でライター/ディレクターの経験を積み、その後フリーランスへ転身。Webコンテンツの執筆やWebサイトのディレクション、コンサルなどを経験。今までに6社の転職サイト/エージェントを利用し、現在は転職UPPP編集部で活躍中。

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