メンタルが弱いと感じる人へ。仕事が続かない原因とおすすめの職業

「仕事が続かないのはメンタルが弱いせいかもしれない」と感じている方は少なくありません。ですが、実際には「自分に合わない働き方」が原因になっていることも多くあります。

この記事では、メンタルが弱いと感じやすい人の特徴や働きづらさの原因を明らかにしながら、無理のない仕事や職場を選ぶための考え方を紹介します。

さらに、自分に合った働き方を見つけるためのヒントや、具体的な職業例も取り上げていきます。

「このままでいいのだろうか」と悩む方が、少しでも前向きに次の一歩を踏み出せるよう解説していくので参考にしてください。

転職UPPP編集部ライター T氏:30代前半

転職UPPPライター
T.F氏:30代前半

ライター経験8年以上で年間100記事以上を執筆。転職・健康食品・美容などの情報を取り扱うWebメディア企業でライター/ディレクターの経験を積み、その後フリーランスへ転身。Webコンテンツの執筆やWebサイトのディレクション、コンサルなどを経験。今までに6社の転職サイト/エージェントを利用し、現在は転職UPPP編集部で活躍中。

運営会社情報

  • 運営会社:UPPGO株式会社
  • 所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田7-20-9 KDX西五反田ビル5F
  • 有料職業紹介事業 許可番号:13-ユ-313755
  • プライバシーマーク登録番号:第21004733(02)号
  • お問い合わせ:contact@tenshoku-uppp.com
目次

仕事が続かないのは「メンタルが弱いから」なの?

仕事が続かない理由は、決して「あなたの性格が弱いから」だけではありません。むしろ多くの場合、働く環境や業務の内容が、その人の心身に合っていないことが原因です。

たとえば、感情に敏感で人の評価に過度に反応してしまう人が、競争やプレッシャーの強い職場に身を置いていれば、当然ストレスは大きくなります。

これは性格の問題ではなく、「環境との相性」の問題です。無理をして続けるうちに心が限界を迎え、「自分はダメだ」「また辞めてしまった」と感じてしまう人も少なくありません。

また、仕事に真面目に向き合う人ほど、「もう少し頑張らなきゃ」と無理を重ねてしまいがち。そうした人が限界を超えてしまった結果、「メンタルが弱い」と捉える人もいます

しかし実際には、どんなに心が強い人でも、合わない環境に長くいれば疲れて当然です。

大切なのは、「続けられなかった理由」をすべて自分のせいにしないこと。職場の人間関係や働き方、評価制度などが関係している場合が多くあります。

繊細・真面目な人ほど陥りやすい「続かない」の悪循環

真面目で繊細な人ほど、仕事が続かないという悪循環に陥りやすい傾向があります。それは、性格に問題があるからではなく、「頑張りすぎる性質」と「気づかれにくい疲労」が重なってしまうことが原因のひとつです。

たとえば、繊細な人ほど以下のような反応をしやすく、無意識のうちに疲労をため込んでしまいます。

  • 周囲の期待に応えようと無理をする
  • 小さなミスにも強く落ち込む
  • 人の機嫌や空気の変化に過敏に反応する
  • 自分の感情を抑え込んでしまう

感情の動きが細やかな人ほどこうした負荷が少しずつ積み重なり、結果的にメンタルが弱まり体調を崩したり、突然職場から離れざるを得なくなるケースは少なくありません。

また、真面目な人ほど「辞めてはいけない」「続けることこそ正しい」と考えやすく、自分の限界に気づくのが遅れてしまうこともあります。

ですが、これは周囲の人よりも丁寧に物事に向き合ってきた証拠とも言えます。そして、その良さを活かすためには、適切な環境と、負担を抑えるための工夫が必要です

「メンタルの弱さ」ではなく、環境とのミスマッチが原因のことも多い

仕事が続かない理由のすべてを、自分のメンタルの弱さだと決めつける必要はありません。多くの場合、その背景にはその人自身と職場環境とのミスマッチが関係しています。

たとえば、丁寧に物事を進めたい人が、スピードや成果を最優先に求められる職場にいると、心身に大きな負担がかかります。

あるいは、静かな空間で集中したい人が、常に会話や人の出入りが多い職場にいれば、気づかぬうちに神経をすり減らしてしまうこともあるでしょう。

どんなに能力があっても、自分に合わない環境では力を発揮することは難しくなります。

逆に、穏やかな雰囲気で働ける職場や、ルールや業務フローがしっかり整っている環境では安心して自分らしく働ける人もいます。

つまり、仕事が続くかどうかはメンタルの強さや弱さだけでなく、環境によって大きく左右されるというわけです。

実際、仕事の要求度が高いほどメンタルヘルスの状態が悪化するという研究結果も報告されており、仕事が続かないのはメンタルの弱さだけではなく、仕事との相性が関係している可能性は大いにあります。
※参考文献:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「職場環境とメンタルヘルス」

今の働き方がつらいと感じるなら、「環境との相性」を見直してみることが大切。無理にメンタルを保とうとするのではなく、合う職場を見つけることが再スタートの第一歩になるかもしれません。

メンタルが弱い人に多い特徴と仕事が続かない原因

「仕事が続かないのは、自分の性格に問題があるからでは?」と悩んでいませんか。

実は、仕事が続かない背景には、ある共通した特徴や思考パターンがあります。ここでは、そうした傾向を客観的に整理しながら、その原因について解説していきます。

  • 繊細さやまじめさが負担になりやすい人もいる
  • 自分の感情より他人の評価を優先しがち
  • 「完璧でなければ」と自分を追い込んでしまう
  • 不安や悩みをひとりで抱え込みやすい

特徴1:繊細さやまじめさが負担になりやすい人もいる

繊細さやまじめさは、メンタルが弱いと感じやすい人に多く見られる特徴です。このような気質は決して悪いものではありませんが、仕事においては負担として感じやすいこともあります。

たとえば、以下のような傾向があると精神的に疲れやすくなります。

  • 周囲のちょっとした表情や空気の変化にも敏感に反応し、気をつかいすぎてしまう
  • 些細なミスにも強く落ち込んで自分を責めてしまう

まじめで責任感の強い人ほど「頑張らなきゃ」と無理をしてしまい、気づかないうちに心が限界に近づいていることもあります。

これは「メンタルが弱いから」ではありません。むしろ、繊細さやまじめさは、人に寄り添う力や丁寧に仕事に取り組む姿勢として大きな強みになり得ます。

ただし、自分に合わない職場環境では、その強みが逆にメンタルの負担となってしまうことがあるのです。

大切なのは、「メンタルが弱い」と思い込んで自分を否定するのではなく、自分の特性に合った働き方や環境を見つけることです。

特徴2:自分の感情より他人の評価を優先しがち

他人の評価を優先しすぎることも、メンタルが弱いと感じやすくなる一因です。

「メンタルが弱い」と感じる方のなかには、他人からどう思われているかを気にする人が多い傾向にあります。
※参考:DR.健康経営「メンタルが弱い人は甘えなのか?メンタルが弱い人の特徴や上手な付き合い方を解説」

「嫌われたくない」「認められたい」という思いから、自分の感情や本音を後回しにしてしまう人は少なくありません。このような意識が強すぎると、自分の本音を押し殺し、休むべきときに休めなくなるなど心のバランスを崩しやすくなります。

大切なのは、他人の評価に振り回されるのではなく、「今の自分」をそのまま認めてあげることです。

誰かと比べて劣っていると感じる必要はありません。がんばりすぎてしまう自分に、「それでいい」と声をかけることがメンタルの安定にもつながっていきます。

評価されるために働くのではなく、自分を大切にしながら働ける環境を探していきましょう。

特徴3:「完璧でなければ」と自分を追い込んでしまう

「完璧でなければいけない」という感情が強い人も、メンタルが弱いと感じる人の特徴です。

小さなミスを許せなかったり、常に最高の結果を出そうとしたりする完璧主義の傾向は、周囲から見ると真面目で努力家に見えるかもしれません。

しかし本人にとっては、強いプレッシャーやストレスを抱える要因になることがあります。

仕事においては、成果やミスへの評価がつきまとう場面も多く、責任感のある人ほど「失敗してはいけない」と自分を追い込みがち。

その結果、本来であれば乗り越えられる壁も「自分には向いていない」と感じ、早々に離職してしまうケースも少なくありません。

重要なのは、「今の自分にできること」に目を向けることです。足りない部分を責めるのではなく、できたことを認め、次に活かす。それだけで、自分に対する見方が前向きになり、心に余裕が生まれます。

完璧を求めず、自分をいたわりながら前に進む姿勢こそが長く働くための確かな土台になります。

特徴4:不安や悩みをひとりで抱え込みやすい

不安や悩みをひとりで抱えてしまう人は少なくありません。

特に、メンタルが弱いと感じている人ほど「迷惑をかけたくない」「自分でなんとかしなければ」と考えて、周囲に相談することをためらいがちです。

悩みや不安をひとりで抱え続けると視野が狭くなり、より深刻なストレスや体調不良を引き起こすリスクが高まります。

しかし相談を受けた側が「迷惑だ」と感じることはほとんどありません。むしろ信頼されていることをうれしく思い、力になりたいと感じる人も多いのです。

「話すこと」が状況を一変させるとは限りませんが、感情を外に出すだけでも十分意味があります。ひとりで抱え込まず、信頼できる人や専門の相談窓口などに相談することはメンタルを守るうえで大切です。

【20代・30代・40代】年代別の「メンタルが弱くて仕事が続かない」背景

「メンタルが弱くて仕事が続かない」と感じる背景には、年代ごとに異なる課題や環境の変化が影響しているケースも少なくありません。

ここからは、20代・30代・40代と年齢を重ねる中で直面しやすい悩みの傾向を整理し、原因の見極めや対処法を考えるヒントにしていきます。

20代:理想と現実のギャップに悩む時期

20代は社会に出て間もない時期であり、心のバランスを崩しやすい年代でもあります。

特に「理想と現実のギャップ」に直面すると、思い通りにいかない現実に戸惑い「自分はメンタルが弱いのではないか」と感じてしまう人も少なくありません。

学生時代のように努力が成果に直結しない場面や、理不尽なルール、人間関係の壁にぶつかると失敗を過度に自分の責任だと捉えてしまいがちです。

その結果、自信を失い「自分は社会人に向いていない」「またすぐ辞めてしまうかも」と不安を抱えやすくなります。

重要なのは、20代のうちにこのような感情が生まれるのは自然なことだと理解すること。経験不足による不安や緊張、過剰な自己責任感は誰にでも起こり得るものであり、メンタルの弱さではありません。

自分を責めるのではなく、「この仕事や環境が自分に合っているか」という視点を持つことがメンタルの負担を軽くし、前向きな選択へとつながる一歩になります。

30代:キャリアの焦りと自信喪失の間で揺れる時期

30代では、精神的なプレッシャーや将来への不安が影響して仕事が続かなくなるケースがあります。

周囲がキャリアを積み重ねる中で「自分だけが立ち止まっているのでは」と感じやすくなり、自信を失ってしまう人も少なくありません。

このような不安や焦りが積み重なると以下のような気持ちが強まり、行動をためらうようになります。

  • 「また続けられなかったらどうしよう」
  • 「これ以上失敗したくない」

特に、まじめで責任感の強い人ほど結果を出せない自分に厳しくなりがちです。その結果、メンタルが弱いと感じてしまい、転職やキャリアの選択肢すら狭めてしまうケースもあります。

しかし、こうした感情は決して珍しいものではなく、むしろ30代という節目の時期だからこそ多くの人が直面する壁だといえます。

30代は、これまでの積み重ねを土台にしながら、新しい一歩を踏み出すための準備期間でもあります。自分のメンタルの弱さを責めるのではなく、これまでの経験をどう活かすかに目を向けてみてください

40代:家庭や将来を考えながら「続けられる働き方」を模索する時期

40代で「仕事が続かない」と感じる背景には、これまでとは異なるメンタルの負荷が影響しているケースがあります。

40代はライフスタイルが大きく変化する時期でもあるので、メンタルに悪影響を及ぼし、下記の通りうつ病になるリスクも高いとされています。

環境に変化が起きやすいのが40代。また心身に変化が現れるのも40代なのです。
そのため「まだまだ元気」と考えている自分自身と、心身に疲れが蓄積している自分自身にギャップが生じた場合、それが大きなストレスとなってうつ病を発症させてしまいます。

※引用:品川メンタルクリニック「40代におけるストレスやうつ病について~働き盛りの40代はうつ病に注意~」

40代は、家庭を支える責任や将来への不安が重なり、「このままで大丈夫なのか」「もっと安定した働き方に変えるべきか」と、心が揺れ動くタイミングでもあります。

これらの悩みが長期化すると精神的な疲労が溜まり、メンタルが弱って仕事を続けられなくなる原因になりかねません。

40代は、これまでと同じように頑張り続けるのではなく、自分のペースで「続けられる仕事とは何か」を考えることが今後のキャリアを築く上で大切になってきます。

病気と診断される前に見極めたい「メンタルが弱っている」サイン

メンタルが弱い状態が続くと、仕事だけでなく日常生活にも影響が出る可能性があります。だからこそ、病気と診断される前に、心の不調を示すサインに気づくことが大切です。

メンタルが弱っている時の主なサインがこちら。

  • 身だしなみが悪くなった
  • ぼんやりした表情をしていることが多くなった
  • 突然泣いたり、怒ったりするようになった
  • 話しかけられても反応が薄くなった
  • 疲労感が取れない
  • 夜になかなか眠れない
  • 頭痛や肩こりが続いている
  • 食欲がない
  • 以前よりも仕事でミスが増えた
  • 遅刻が増えた
  • 集中力が低下している

※参考:リモート産業保険「メンタルヘルス不調とは?初期症状 のサイン や気付いた場合の対処法、治し方を詳しく解説」

たとえば、身だしなみに気を配れなくなったり、表情がぼんやりしている時間が増えたりするのは、気づかないうちにエネルギーが低下している証拠かもしれません。

突然泣いたり怒ったりする情緒の揺れや、会話への反応が鈍くなる状態も、心が過度なストレスにさらされているサインの一つです。

身体の面でも、疲労感が抜けない・眠れない・頭痛や肩こりが続くといった症状が出ることがあります。食欲の低下や、以前よりも仕事でミスや遅刻が増える、集中力が続かないといった変化にも注意が必要です。

こうした変化は、必ずしもすぐに「病気」と断定されるものではありません。しかし、「気のせい」「甘え」などと片づけてしまうと状態が悪化し、本当に仕事が続けられなくなることもあります。

メンタルが弱っていることに早めに気づき、「無理をしすぎていないか」と見つめ直す時間をもつことが無理なく仕事を続けるためには大切です。

関連記事

「最近、なんだか仕事に気が乗らない」「頑張らなきゃと思っても体が動かない」このように感じていませんか?一時的な気分の波かもしれませんが、もしかしたら、もっと深い理由が隠れているかもしれません。この記事では、仕事にやる気が出ない原[…]

仕事のやる気が出ない。やる気が出ない原因、モチベーションを上げる方法、うつ病のリスクとずっと続く場合の対処法も解説

メンタルがやられたときの5つの対処法

メンタルが弱っていると感じたときは無理に頑張るよりも、まずは心と体を立て直すことが大切です。

ここからは、今すぐ試せる5つの具体的な対処法を紹介します。毎日取り組める簡単なものを用意したので、できるところから始めていきましょう。

  • 毎朝10分だけ散歩をして体と気分をリセットする
  • 「今日はできたこと」を3つ書き出して自己否定を止める
  • 疲れが取れないときは「15分だけ横になる」時間を確保する
  • 信頼できる人に「悩みを聞いてもらえると助かる」と声をかける
  • 心療内科やカウンセラーを一度だけ利用してみる

1:毎朝10分だけ散歩をして体と気分をリセットする

メンタルが弱っているときほど、朝の10分間の散歩がおすすめ。朝の散歩が有効な理由の一つは、下記にあるように太陽の光を浴びることでメンタルを安定させるホルモンが分泌されるからです。

歩くことは子どもから高齢者まで、老若男女問わず、すべての方におすすめのリズム運動と言えます。
セロトニンという脳内物質は、気分の上下に大きくかかわっており、気分を安定化させるホルモンであると言われています。

※引用:ひだまりここころクリニック「【メンタルヘルスの視点】ウォーキングをするとどんないいことがある?」

朝に散歩をすることで体内時計がリセットされ、睡眠の質や集中力にもよい影響を与えるとされています。また、外の空気に触れることで呼吸が深くなり、気分転換にもつながります。

「メンタルが弱い自分には、運動なんてハードルが高い」と感じる人もいるかもしれませんが、散歩は構えずに始められる手軽な方法です。特別な準備も道具もいらず、5分でも10分でも自分のペースで歩くだけで構いません。

大切なのは、「やらなければ」と義務にしないこと。むしろ「少し歩けた自分をほめてあげる」くらいの気持ちで続けることが、回復を後押しします。

「こんなことで本当に変わるのか」と疑いながらでも、まずは今日から少しだけ歩いてみてください。

2:「今日はできたこと」を3つ書き出して自己否定を止める

メンタルが弱っているときは、自分を責める思考が強まりやすく、仕事での小さな失敗さえも過剰に引きずってしまうことがあります。

そうした負のループを断ち切る方法のひとつが、「今日はできたこと」を3つ書き出すという習慣。これを“スリーグッドシングス”といいます※。
※参考:働く人のメンタルヘルス・サポート「15分でわかる認知行動変容アプローチ2」

やり方は簡単で、寝る前にその日にできたこと・取り組んだことをノートやスマホのメモに3つ書き出すだけ。自分の行動を客観的に振り返り、“できたこと”として認識することが自己否定の感情を和らげます。

大きな成果を書こうとする必要はありません。たとえば「メールを返信できた」「遅刻せずに出勤できた」「会議で発言できた」など、日常のちょっとした行動を書き出してみましょう。

“これができた”と確認する習慣を持つことで、少しずつ考え方が前向きになり、自信の土台が築かれていきます。

とはいえ、「できたことを3つ書くだけでメンタルに効果があるの?」と思う方も多いと思います。

実際、海外や日本の研究でもスリーグッドシングスにより肯定感が上昇したという報告があるので、騙されたと思って一度取り組んでみるといいでしょう。
※参考文献:独立行政法人経済産業研究所「Does the Three Good Things Exercise Really Make People More Positive and Less Depressed? A study in Japan」

3:疲れが取れないときは「15分だけ横になる」時間を確保する

疲れが取れずにメンタルの不調を感じたときは、無理に頑張るよりも「15分だけ横になる」ことが効果的です。短時間でも体を休めることで、心と体のリセットにつながります。

特に午後の時間帯に推奨されている「パワーナップ(短時間仮眠)」は、集中力の回復やストレスの軽減に役立つ方法として注目されています。

12時から15時の間に15分から30分ほど目を閉じるだけで、脳の疲労が緩和され、作業効率や記憶力の向上が期待できます。集中力の向上やストレス軽減の効果も期待でき、単なる休憩以上の意味を持つ習慣です。

※参考:大正製薬「『パワーナップ』昼寝効果で疲労回復する方法」

仕事中でも、お昼休みに空いている会議室や仮眠スペースを活用すれば取り入れやすく、業務への支障も最小限に抑えられます。

「メンタルが弱って仕事に取り組めない」「仕事に集中できない」という時は、休憩時間を使って15分だけ仮眠をとってみてください。

4:信頼できる人に「悩みを聞いてもらえると助かる」と声をかける

つらいときは、信頼できる人に「悩みを聞いてもらえると助かる」と伝えてみましょう。自分の気持ちを言葉にすることで、頭の中の混乱が整理され、少しずつ心が落ち着いていくはずです。

精神的に追い詰められていると、「こんなことで人に頼ってはいけない」「話したところで迷惑になるだけ」と感じてしまうことがあります。しかし、感情を押し込め続けることは、心の負担をさらに増やす要因になります。

信頼できる相手に話すだけでも、自分を受け入れてもらえたと感じたり、「ひとりじゃない」と思えたりすることがメンタルの回復に繋がります。

大切なのは相手に全てを理解してもらうのではなく、ただ話を聞いてもらうこと。アドバイスがほしいわけではないこと、ただ話を聞いてほしいだけであることを最初に伝えることで、相手にも無理なく受け入れてもらえるでしょう。

5:心療内科やカウンセラーを一度だけ利用してみる

心がつらくて仕事に行けない時は、心療内科やカウンセラーに「一度だけ相談してみる」ことも選択肢のひとつです。
自分の状態を言葉にして専門家に受け止めてもらうだけでも、気持ちが少し軽くなる可能性があります。

  • 「まだ我慢できる」
  • 「大げさかもしれない」
  • 「病気と診断されたらどうしよう」

こういった感情や不安から、相談をためらってしまう方は少なくありません。

ですが、心療内科やカウンセラーは、心の不調を感じた段階で頼ってよい場所です。診断や治療のためだけではなく、“話を整理したい” “少し落ち着きたい”という段階でも利用されています。

初めて受診するのが不安な場合は「一度だけ」「合わなければやめればいい」と考えることで、気持ちのハードルを下げられます。

メンタルが弱い人におすすめの仕事・職業

メンタルが弱いと感じる人でも、自分に合った仕事や働き方を選べば安心して働き続けることは可能です。

メンタルが弱いと感じる人におすすめの職業・仕事を以下の表にまとめました。

職業おすすめの理由転職難易度向いている人
データ入力・事務補助マニュアル化されており業務の流れが明確、対人ストレスが少ない。在宅可の案件も多い★★☆☆☆コツコツ作業が得意で、静かな環境で集中したい人
Webライター一人で完結できる業務が多く、在宅ワーク可能。自分のペースで進めやすい★★★☆☆言葉で表現するのが好きな人、対人ストレスを避けたい人
在宅カスタマーサポート対人業務ではあるが、マニュアルやチャット対応中心で心理的負荷が軽め。自宅で働ける★★★☆☆マニュアルに沿って対応できる人、人の話を聞くのが苦にならない人
清掃スタッフ決まった手順で黙々と進められる仕事。人との会話が最小限で済む★☆☆☆☆身体を動かすのが好きで、一人作業が得意な人
倉庫作業・軽作業スタッフ流れ作業や仕分けなどに集中できる。職場によっては人間関係の負担が少ない★★☆☆☆決まった作業を淡々とこなすのが得意な人
Webデザイナー在宅ワークが可能で、一人で完結する案件も多い。成果物で評価されやすい★★★★☆デザインに興味があり、自分のペースで働きたい人
在宅翻訳・校正完全在宅で一人作業が中心。納期管理は必要だが対人関係のストレスが少ない★★★★★語学力・文章力があり、集中して作業するのが得意な人
技術系の在宅ITエンジニア作業環境が整えば自宅で完結できる。タスク単位で働けるプロジェクトも多い★★★★★技術スキルを持ち、業務に集中できる環境を求める人
動画編集者指示に沿って作業すればよく、対人関係が比較的少ない。在宅案件も多い★★★☆☆クリエイティブな作業が好きで、一人の時間を大切にしたい人
工場の検品スタッフ繰り返し作業が中心で、対人コミュニケーションが最小限。単純作業に集中できる★☆☆☆☆地道な作業に集中するのが得意で、静かな環境を好む人
郵便仕分けスタッフ人との会話が少なく、黙々と仕分けや軽作業に集中できる。時間帯を選びやすい★☆☆☆☆人と関わらず淡々と作業したい人、夜間勤務や短時間勤務を希望する人
コインランドリー清掃スタッフ人と会う機会がほぼなく、一人で作業できる。短時間勤務も可能な場合が多い★☆☆☆☆清潔さを保つ作業が苦にならず、一人で落ち着いて作業したい人
植物管理・グリーンメンテナンス屋外または施設内で植物の手入れを行う仕事。自然にふれながら一人で作業する時間が多い★★★☆☆自然が好きで、ルーティン作業を落ち着いて続けたい人
データチェック・監査補助表や数値を見て誤りを探す仕事。人と話すよりも細かい点に集中する業務が多い★★★☆☆細かい作業が得意で、正確さに自信がある人
ブックカフェや古書店の店員落ち着いた雰囲気の店が多く、過度な接客が求められない。本に囲まれた空間で働ける★★★☆☆人と穏やかに関わりながら静かな場所で働きたい人
写真レタッチャー・画像加工クリエイティブ業務で在宅可能。自分のペースで作業しやすい★★★★☆細かい作業が好きで、デザインに興味がある人
SNS運用代行・投稿管理定型業務が多く、文章や画像を作成して投稿するだけのシンプルな業務もある。在宅案件もあり★★★☆☆コツコツ情報を発信するのが好きな人、SNSに慣れている人

たとえば、人との会話が負担に感じる方は対面でのコミュニケーションが少ない仕事や、マニュアル化された業務がおすすめ。データ入力や清掃、軽作業といった職種では、人間関係のストレスを最小限にしながら黙々と作業に集中できます。

一方で、在宅で働ける職業も増えています。Webライターやカスタマーサポート、画像加工や動画編集などは比較的一人で完結しやすく、自分のペースを保ちながら作業に取り組めます。

クリエイティブな作業や細かな作業が得意な人なら、SNS運用やレタッチ、翻訳などの分野でも活躍できる可能性があります。

「メンタルが弱くて仕事が続かない」「ストレスの少ない仕事に就きたい」という方は、上記の職業を転職先として検討してみてください。

どの職業にも言えますが、ストレスのない仕事はありません。最低限のストレスはあるという前提で、自分と相性のいい職業や働き方を見つけていきましょう。

メンタルを保ちながら働ける仕事・職場の特徴とは?

メンタルへの負担を軽減するには、仕事内容や職場の環境が自分に合っていることが大切です。

無理なく働き続けるために、メンタルを保ちやすい仕事や職場に共通する特徴を見ていきましょう。

特徴1:人間関係のストレスが少ない仕事

メンタルを保ちながら働くためには、人間関係のストレスが少ない職場を選ぶことが有効です。

産業医500人を対象とする調査で、従業員のメンタル不調の原因は人間関係がもっとも多かったと報告されています。
※参考:PR TIMES「産業医500人に聞いた「従業員のメンタル不調の原因」、1位は長時間労働ではなく「上司との人間関係」」

人との関わりは働くうえで避けられないものですが、コミュニケーションの頻度や関係性の濃さには職場によって大きな違いがあります。

たとえば、チームでの連携が密に求められる仕事よりも、ひとりで進める作業が多い仕事では、対人関係のストレスは最小限。

また、仕事上のやり取りがマニュアル化されていたり、役割分担が明確だったりする環境では、人付き合いによる疲労感がたまりにくい傾向があります。

特徴2:完璧を求められない環境

完璧を求められない環境は、メンタルの負担を軽減するうえで重要。仕事での緊張感やプレッシャーはある程度必要ですが、過度な期待やミスの許されない空気が続くと自信を失いやすくなり、精神的な疲労が積み重なっていくからです。

一方で、失敗を前提とした業務設計や、「うまくいかなくても次がある」と捉えられる文化がある職場では、心に余裕を持って働くことができます。

たとえば、試行錯誤を評価する風土や、上司や同僚がフォローしてくれる体制のある職場では、個人のミスを責めるのではなく成長の一部として受け入れられることがあります。

失敗した時に、自分を責めるのではなく、「この職場ならやり直せる」と思える環境に身を置くことで、メンタルの安定を保ちやすくなります。

特徴3:サポート体制・マニュアルが整っている職場

サポート体制やマニュアルが整っている職場は、初めての仕事でも不安を軽減しながら取り組むことができ、メンタルを安定させやすい環境といえます。

なぜなら、業務の手順が明確で困ったときにはすぐに相談できる体制があれば、「失敗したらどうしよう」というプレッシャーを抱えずに済むからです。

仕事を覚える過程では、具体的な手順書や質問できる先輩・上司の存在があるだけで、不安はぐっと和らぎます。

また、サポート体制がある職場では業務の属人化が少なく、役割分担が明確であることが多いため、社員1人に過剰な負担がかかりにくいという特徴もあります。

こうした環境では、「自分一人が抱え込まなくてもいい」という安心感があり、メンタルの揺らぎを最小限に抑えやすいです。

関連記事

「ホワイト企業へ転職したい」という方に向けて、ホワイト企業の特徴を解説。求人票や企業のコーポレートサイトのどの点から、ホワイトかどうかを見極めればいいかを解説します。“仕事がゆるい”だけではホワイト企業とは言えません。福利厚生や労働[…]

転職時はここをチェック!ホワイト企業の特徴・見極め方。残業時間、有休取得率、離職率の目安も解説

メンタルが弱いと感じる人が自分に合う仕事を見つける方法3つ

メンタルが弱いと感じると、自分に合った仕事を見つけるのが難しく感じることがあります。

以下からは自分の特性や状態を見つめ直しながら、無理なく働ける仕事を見つけるための具体的な方法を紹介します。

  • メンタルに影響を与える要因を言語化する
  • 無理なく働ける条件を考える
  • 試しに転職エージェントに相談してみる

見つけ方1:メンタルに影響を与える要因を言語化する

自分に合った仕事を見つけるためには、まず「メンタルに影響を与える要因」を言語化することが重要です。漠然と「メンタルが弱いから続かない」と感じていると、自分に合う仕事の条件が見えてきません。

しかし、しんどさの原因が明確になると、避けるべき職場環境や自分にとって働きやすい条件が具体的にわかってきます

たとえば、以下のように振り返ってみましょう。

  • 人間関係でどんな場面がつらかったか
  • どんな業務内容で心身が疲弊したか
  • どんな環境(騒音、通勤時間など)にストレスを感じたか
  • どんなときに気分が落ち込んだか
  • 何をしているときに緊張や焦りを感じやすいか

このように、自分のストレス要因を具体的に書き出していくと、無理せず働ける条件や自分に合った働き方のヒントが少しずつ見えてきます。

見つけ方2:無理なく働ける条件を考える

自分に合った仕事を見つけるには、「どんな条件なら無理なく働けるか」を具体的に考えることも大切です。

仕事がつらいと感じる背景には、業務そのものよりも「働き方」が合っていないというケースが少なくありません。自分に合う環境を知らずに働き続けていると、どんな職場でも心が疲れてしまう可能性があります。

たとえば、次のような観点から「理想の働き方」を洗い出してみましょう。

  •  一人で黙々と取り組める仕事か、人と関わる仕事か
  •  勤務時間は短時間が良いか、フルタイムでも問題ないか
  •  通勤にどの程度の距離・時間なら負担が少ないか
  •  オフィス勤務と在宅勤務、どちらが気持ち的に落ち着くか
  •  正社員、契約社員、パートなど、雇用形態にどんな希望があるか

すべてを満たす仕事を最初から見つけるのは難しいかもしれませんが、ひとつでも譲れない軸を持つことで、選ぶ仕事の基準がクリアになります

無理を前提にせず「続けられる仕事とはどんなものか」を視点に加えることで、転職先の選択肢が大きく広がっていきます。

見つけ方3:試しに転職エージェントに相談してみる

自分に合う仕事がわからないときは、転職エージェントに一度相談してみるのもおすすめ。

転職を前提にしていなくても、客観的な視点を取り入れることで考えが整理されることがあります。身近な人に話しにくい悩みでも、第三者に打ち明けることで自分では気づかなかった選択肢が見えてくることもあるでしょう。

転職エージェントを活用することで、次のようなメリットが得られます。

  • 現職の悩みや希望条件を踏まえた「働き方の選択肢」を提案してもらえる
  • 向いている仕事や職場環境について、客観的なアドバイスを受けられる
  • 自分の強みや経験を整理しながら、将来の方向性を考えやすくなる
  • 非公開求人など、一般には出回っていない情報を知るきっかけになる
  • 応募書類や面接対策など、転職活動そのものへの不安も軽減できる

エージェントとの面談では、すぐに転職を勧められるわけではありません。

むしろ、「今すぐ転職すべきかどうか」という悩みに丁寧に向き合ってくれる担当者も多くいます。「相談する=転職しなければいけない」と考える必要はありません。

自分の状態を客観的に見つめ直す機会として、転職エージェントへの相談を検討してみましょう。

まずは、利用者や求人数が多い大手転職エージェントから利用してみるといいでしょう。

転職支援実績No.1。常時50万件以上の求人があり選択肢が豊富

関連記事

今回は、RECRUT AGENT(リクルートエージェント)の評判・口コミを解説。良い評判・悪い評判に分けて紹介しつつ、口コミだけでは見えてこないリクルートエージェントを転職で利用する上でのメリット・デメリットも深掘りしていきます。[…]

リクルートエージェントの良い評判・悪い評判を調査。登録前に知っておきたいメリット・デメリット

会員数900万人超。職場環境などの情報も提供

関連記事

今回は、doda(デューダ)での転職に関する評判を解説。利用者からの評価を転職UPPP編集部が集計し、良い口コミ・悪い口コミに分けて紹介していきます。dodaは会員数700万人以上の大手転職サービス。一般的な転職サイトのよう[…]

dodaの良い口コミ・悪い口コミ。登録前に知っておきたいメリット・デメリット

まとめ

「仕事が続かない」と感じたとき、自分のメンタルを責めるのではなく、働く環境との相性を見直すことが大切です。

メンタルの不調は個人の弱さではなく、過度なストレスや合わない職場環境が原因となることが少なくありません。

一人で取り組める業務や静かな環境での作業、在宅ワークなど、選択肢を広げることで無理なく働き続けられる職場を見つけられるでしょう。無理なく働ける道はきっとあるので、「自分にもできる働き方がある」と視野を広げることから始めてみてください。

一人で新しい環境を探すのに不安を感じているなら、転職のプロである転職エージェントに一度相談してみるのがおすすめです。

転職UPPP編集部ライター T氏:30代前半

転職UPPPライター
T.F氏:30代前半

ライター経験8年以上で年間100記事以上を執筆。転職・健康食品・美容などの情報を取り扱うWebメディア企業でライター/ディレクターの経験を積み、その後フリーランスへ転身。Webコンテンツの執筆やWebサイトのディレクション、コンサルなどを経験。今までに6社の転職サイト/エージェントを利用し、現在は転職UPPP編集部で活躍中。

運営会社情報

  • 運営会社:UPPGO株式会社
  • 所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田7-20-9 KDX西五反田ビル5F
  • 有料職業紹介事業 許可番号:13-ユ-313755
  • プライバシーマーク登録番号:第21004733(02)号
  • お問い合わせ:contact@tenshoku-uppp.com