IT・Web業界専門の転職サイトのGreen(グリーン)を実際に筆者が転職で使った体験談を紹介。実際に使ってみて「評判通りのメリットがあったのか」「イマイチだった点」について詳しく解説します。
「気になる」と「スカウト」の違いや、応募の流れについても触れているので、Greenの利用を検討している方は参考にしてください。
体験者(執筆者)の利用当時の情報
- 性別:男
- 年齢:28歳
- 業界(職種):Web業界(Webディレクター)
- 転職回数:初めて
◎60%以上がスカウトを受けて転職
◎面接前にカジュアル面談あり
転職UPPPライター
T.F氏:30代前半
ライター経験8年以上で年間100記事以上を執筆。転職・健康食品・美容などの情報を取り扱うWebメディア企業でライター/ディレクターの経験を積み、その後フリーランスへ転身。Webコンテンツの執筆やWebサイトのディレクション、コンサルなどを経験。今までに6社の転職サイト/エージェントを利用し、現在は転職UPPP編集部で活躍中。
利用した転職サイト
リクルートエージェント、リクナビNEXT、Green、Wantedly、VISIONARY
【総合評価】Green(グリーン)を転職で利用した感想
※あくまで個人の感想です。
総合満足度 | 4.0 IT業界専門サイトなので、業界人ならマッチング度の高い案件を見つけやすい。企業スカウトや「気になる」が届くことも多かったので、選考もスムーズに進みました。 |
---|---|
求人の質 | 3.5 ベンチャー企業やスタートアップ企業、中小企業の求人が多く、大手企業の求人は少なめ。柔軟な働き方を導入している企業もあれば、社内制度が整っていない企業もあった。 |
求人のマッチング度 | 4.0 IT・Web業界専門の転職サイトなので、IT業界の人であればマッチする求人は多数。さらに企業スカウトが届いたり企業から「気になる」されたりするので、ニーズがマッチした企業とだけ出会いやすい。 |
選考通過率 | 4.0 カジュアル面談後に面接選考に進むため、多くの企業で書類選考を通過しやすい。 |
年収アップの期待度 | 3.5 大手企業の求人が少ない上に、年収300万円〜600万円の案件がメインなので大きな年収アップは期待しにくい。 |
Greenを転職で使ったことで転職活動がグーンっと進んだと感じています。求人のマッチング度が高く、選考も通過しやすかったからです。
Greenでは企業スカウトが意外と多く届くため、自分のスキルに合った企業とマッチングしやすいのは印象的でした。
また、Greenでは面接選考前にカジュアル面談を実施。そこで互いの理解を深めることができるため、選考がスムーズに進んだ企業が多かったです。
ただし、Greenはメインの転職サイトとして使うよりも、「併用する転職サイトの一つ」として活用するのがおすすめだと思いました。
私もGreenだけでなく、リクルートエージェントなどのエージェントサービスも併用していました。
その理由が以下の通り。
- IT・Web業界の求人メインで選択肢が限られる
- エージェントのサポート(書類添削・面接対策・日程調整など)がない
- Greenでは求人検索、応募、企業とのやり取りを自分で行う必要がある
Greenだけで転職活動を進めるよりも他転職エージェントを活用した方が、求人の幅が広がりエージェントからのサポートも受けられるというメリットがあります。
◎60%以上がスカウトを受けて転職
◎面接前にカジュアル面談あり
Greenを転職活動で使って感じた3つの良い点
ここからは、私がGreenを転職で使ってみて良かったと感じた点を紹介。公式サイトには載っていない「利用しないとわからないメリット」がこちらです。
- 企業スカウトが意外とたくさん届く
- チャット形式で企業と連絡を取れるのでやり取りがスムーズ
- 面接前に面談をするから応募前に会社の印象がわかる
良い点①:企業スカウトが意外と届く
上述したようにGreenが「併用する転職サイトの一つとしてはおすすめ」とした理由の一つが、企業スカウトが意外と多く届くからです。
私の場合、Greenに登録してから2週間ちょっとで5件ほどはスカウトが届きました。大体2日に1件はスカウトが届いている計算です。
(「スカウトなんて月に1〜2件届くくらいでしょ」と正直思っていました)
Greenは一般的な転職サイトのように求職者自身で求人検索・応募するだけでなく、企業の人事担当者からスカウトが届く機能もあります。
求職者のスキルや経歴に興味を持ってくれた企業から直接スカウトが届くため、企業の温度感は高め。私がカジュアル面談した際も「〇〇さんの経歴を拝見して、弊社の〇〇のポジションで活躍できると思いお声がけさせていただきました!」と言ってくださる企業が多かったです。
企業からのスカウトは温度感が高かったこともあり、カジュアル面談後はほぼ全ての企業が次回面接を設けてくれました。書類選考がカットされているといわけです。
実際、Greenでは利用者の60%以上が人事担当者からのスカウトをきっかけに転職しているそうです。
企業から「気になる」をされる場合もある。「気になる」「スカウト」の違いは?
Greenには企業スカウトだけでなく、企業・求職者ともに【気になる】を送信できる機能もあります。
希望職種でなかったり興味を持てなかったりする場合は【興味なし】というボタンを押すことでスルー可能です。
また、求職者の方は【気になる】を送り、企業が興味を示してくれたらカジュアル面談を実施。そのため「面談をしてくれる企業だけに絞って、効率よく転職活動を進めたい」という使い方もできます。
【気になる】【スカウト】の違いは“企業の温度感”。【気になる】はあくまで企業からのアピールですが、【スカウト】は「一度お話がしたい!」といったイメージです。
良い点②:チャット形式で企業と連絡を取れるのでやり取りがスムーズ
私は、企業とやり取りをする際の堅苦しいメールが大の苦手。特に転職では、「メールの文面が選考に影響するかもしれない」という不安から、企業とのやりとりがとてもストレスでした。
しかし、Greenではサイト内のチャットツールで企業との連絡が可能。LINEのような画面でやり取りするので、連絡ハードルが下がり企業とのやり取りもスムーズでした。
出典:Green公式サイト
企業側も形式ばった堅苦しいビジネスメールではなく、比較的フランクな対応。
「この度は、弊社に興味をお持ちいただきありがとうございます!」「お世話になっております。日程をご調整いただきありがとうございます!」といった感じです。
「企業とやり取りをするのが苦手」という方でも、Greenならチャット感覚のスムーズなやり取りができます。
良い点③:面接前に面談をするから応募前に会社の印象がわかる
Greenでは求人に応募するとすぐに面接を実施するのではなく、まずはじめに面談(カジュアル面談)を実施。面談で企業の説明や応募ポジションでの業務内容、どういう人材採用を想定しているかなどを教えてもらえます。
カジュアル面談で会社の雰囲気や事業内容を理解した上で応募の判断ができるため、ミスマッチが少ないと感じました。
それだけでなく、ベンチャーやスタートアップ系の企業の場合、会社の代表が直接面談することも私の場合はありました。会社の代表と直接お話しできる機会はかなり貴重なので、ベンチャー・スタートアップ企業を希望する人にはおすすめです。
◎60%以上がスカウトを受けて転職
◎面接前にカジュアル面談あり
Greenを転職活動で使って感じた2つの悪い点
私がリクルートエージェントを利用して、「ここがイマイチかな…」と感じた点がこちらです。
- 掲載費用がかからないこともあり、求人の質は一長一短
- 大手企業の求人が少ない
悪い点①:掲載費用がかからないこともあり、求人の質は一長一短
Greenではスカウトを含めて合計10社に応募。毎日求人をチェックしていましたが、良い求人もあればイマイチな求人もあるのが正直な感想です。
たとえば、以下のような企業・求人が取り扱われていました。
- 業界や職種の平均年収より低めの案件がある
- 企業が掲げるビジョンや価値観と、実際の業務に対する姿勢が反していた
- チャットでの挨拶の仕方や言葉遣いが若干“話し言葉”
(「新人の人事研修かな?」「アルバイト?」と思う企業もありました)
Greenではエージェントに会社の内部情報を聞くことができないため、自分で採用企業のことを調べないとミスマッチな企業に転職するリスクがあります。
気になる求人があれば、応募前に「OpenWork」「転職会議」といった企業口コミサイトで企業の評判をチェックするといいでしょう。
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悪い点②:大手企業の求人が少ない
私が転職活動でGreenを利用した際は、ベンチャー企業やスタートアップ企業が多く大手企業の求人は少ない印象でした。
会社名を存じ上げない企業が多数掲載されていたので、応募前の企業調べや面接対策の企業研究が大変。創立間もない企業もあるため、大手企業への転職を目指している人には不向きかなと思います。
新規事業や柔軟な働き方を取り入れているベンチャー企業やスタートアップ企業を希望する人にはおすすめです。
転職活動でGreenの利用がおすすめの人・おすすめではない人
【おすすめの人】成長途中の企業で活躍したい人などにおすすめ
GreenはIT・Web業界の人におすすめなのはもちろんですが、私が実際に転職活動で使ってみて感じた「Greenをおすすめしたい人」がこちらです。
- 成長途中のベンチャー企業やスタートアップ企業に入り、事業を大きくしていきたい人
- 年収アップよりも、働き方重視で転職先を探したい人
- 今までにない新規事業や最先端事業に取り組んでみたい人
- まずはカジュアル面談で企業雰囲気や事業内容を詳しく知りたい人
- 自分のスキルや経歴に興味を持ってくれる企業で活躍したい人
繰り返すようにGreenはベンチャー企業やスタートアップ企業の案件が豊富。成長途中の企業が多いため、「会社の成長に貢献したい」という方には特におすすめの転職サイトです。裁量のある案件も多数で、会社の成長と一緒にスキルアップも期待できるでしょう。
こういったベンチャー企業やスタートアップ企業は柔軟な働き方を取り入れている企業が多いため、働き方重視の人にも推奨。社内設備だけでなく福利厚生が充実した企業が多数あり、理想の働き方を実現しやすいでしょう。
成長途中の企業で活躍したい人・柔軟な働き方を希望している人は、どんな求人があるか一度チェックしてみてください。
◎60%以上がスカウトを受けて転職
◎面接前にカジュアル面談あり
【おすすめではない人】大手企業を中心に求人を探している人には不向き
一方で以下のような人には、Greenを使った転職活動は向いていないと感じました。
- 大手企業へキャリアアップしたい人
- ハイクラス系の求人を中心に探している人
- 書類添削や面接対策といった、エージェントのサポートを受けたい人
上述した通り、Greenは大手企業や有名企業の求人が少ないです。キャリアップのために大手企業への転職を目指している人は、求人が限られるため使いにくいでしょう。
それにくわえて、Greenは年収300万円〜600万円の求人がメイン。年収600万円以上を目指したハイクラス転職にも向いていない印象です。
私に届いたスカウトの求人も、転職前と同じ水準かそれ以下の年収の案件が多かったです。私は年収を重視していなかったので、年収アップは諦めました。
また、Greenではエージェントのサポートを受けら得ません。はじめにお伝えしように、Greenをメインで使うのではなく転職エージェントと併用することをおすすめします。
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Greenの登録から応募までの流れ
STEP①:新規会員登録
まずはGreen公式サイトから新規会員登録しましょう。登録するメールアドレスを入力、またはGoogleアカウントなどの既存のアカウントからも登録できます。
会員登録が完了すると、登録したメールアドレスに会員情報を入力するためのURLが届くので確認してください。
STEP②:個人情報や経験職種などの会員情報を登録
次に、以下の会員情報を登録します。
- 生年月日などの個人情報
- 希望勤務地
- 経験職種と勤務年数
入力できたら利用規約を確認し、【上記に同意して会員登録】というボタンを押してください。
STEP③:最終学歴や職務経歴を入力
つづいて、以下のプロフィール欄を埋めていきます。
- 最終学歴
- 直近の社歴
- 職務経歴
- 転職意欲度(今すぐ転職したいか、転職先に求めるもの)
- スカウト希望条件(希望年収、年収備考)
- 語学、保有資格
Greenでのプロフィールは、履歴書・職務経歴書の役割があります。そのため、プロフィールしっかり入力することで企業スカウトが届きやすくなるそうです。
また、プロフィールの内容をもとに書類選考が実施されるため、Greenのプロフィール欄は選考に大きく影響。選考を通過するためにも、プロフィール欄でスキルや実績をアピールすることが転職成功のカギです。
プロフィール(職務経歴書)の書き方
Greenのプロフィールとして登録する職務経歴書では、以下の内容を記入するのがポイントです。
- 経歴(社名と仕事内容の概要)
- 社名
- 勤務期間
- 業務内容
- 実績や結果
- 自己PR
Greenの公式サイトでは、プロフィール(職務経歴書)の職種別の記入例が用意されています。書き方がわからない人や自信がない人は、職種別の記入例を参考に記入してみてください。
また、職務期歴記入欄にもテンプレートがあるので、テンプレートに沿って穴埋めして作成することも可能です。
プロフィールは後から編集できます。
STEP④:スカウト機能を選択
プロフィール設定が完了したら、企業からスカウトが届くように「スカウト機能」を設定していきます。
設定画面から「気になる・スカウト/ブロック企業」を選択し、スカウトを「受け取る」にチェックを入れてください。
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STEP⑤:求人検索やスカウトから求人に応募
プロフィール入力やスカウト設定が完了したら、求人検索やスカウトから求人に応募していきます。
求人検索をして応募
- 気になる企業の求人を見つけたら「話を聞いてみたい」または「気になる」を押す
- 人事担当者からメッセージが届く
※「気になる」の場合は、企業から条件にマッチしていると判断されないとメッセージは届きません。 - 面談日程を調整
- 面談
- 書類選考または面接
企業スカウトから応募
- 企業からスカウトが届く
- 「話を聞いてみたい」を押す
- 人事担当者からメッセージが届く
- 面談日程を調整
- 面談
- 書類選考または面接
企業スカウトから「気になる」されて応募
- 「話を聞いてみたい」を押す
- 人事担当者からメッセージが届く
- 面談日程を調整
- 面談
- 書類選考または面接
Greenで転職成功した人の79%が10件〜19件の求人に応募しているそうです。内定を少しでも早く獲得するなら、気になる企業には積極的に応募した方がいいでしょう。
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【まとめ】Greenなら応募も企業とのやり取りもスムーズ
今回レビューしたように、Greenは面接前にカジュアル面談が設けられていたり、チャット形式でやり取りできたりするため気軽に利用できる転職サイトです。
はじめにカジュアル面談を行うため応募前に会社の雰囲気がわかってミスマッチがありません。また、企業からのスカウトや“気になる”も思いのほかたくさん届いたので、選考もスムーズです。
ただしエージェントによるサポートがないため、転職に自信がない方は転職エージェントと併用する使い方がいいでしょう。
実際に私が転職で使った感想として、IT・Web業界へ転職するなら転職サイトの一つとしてGreenを利用して損はないと思いました。
◎60%以上がスカウトを受けて転職
◎面接前にカジュアル面談あり
転職UPPPライター
T.F氏:30代前半
ライター経験8年以上で年間100記事以上を執筆。転職・健康食品・美容などの情報を取り扱うWebメディア企業でライター/ディレクターの経験を積み、その後フリーランスへ転身。Webコンテンツの執筆やWebサイトのディレクション、コンサルなどを経験。今までに6社の転職サイト/エージェントを利用し、現在は転職UPPP編集部で活躍中。
利用した転職サイト
リクルートエージェント、リクナビNEXT、Green、Wantedly、VISIONARY